インテルから、Ivy Bridgeこと、第3世代コアiシリーズがついに発表されました。立体フィン構造の“トライゲートランジスター”を採用し、22nmプロセス製造と省電力化を実現。32nmプロセスの第2世代コアiシリーズと比べ、高負荷時では20~30Wほど低電力化しております。ソケットは第2世代と同様、LGA1155形状を採用し、インテル6シリーズチップセットマザーにも搭載可能。しかし、機能は大きく制限されるので、できれば最新のインテル7シリーズチップセット搭載マザーと組み合わせたいですね。
また、内蔵GPUは新たにDirectX11に対応したIntel HD Graphics 4000/2500を採用。エグゼキューション・ユニットとGPUの実行ユニット数は、第2世代コアiシリーズのIntel HD Graphics 3000が12基に対し、同4000では16基と4基増量している。同2500は同2000と同じく6基です。
デスクトップPC向け第3世代コアiシリーズのラインアップ
ノートPC向け第3世代コアiシリーズのラインアップ
では最後に同じ動作クロックのi7-2700Kとi7-3770Kの比較を紹介します。
■検証機材
Core i7-3770K(3.5GHz)搭載マシン
マザーボード:インテル『DZ77BH-55K』(Intel Z77)
メモリー:PC12800 DDR3 4GB×2
SSD:インテル『SSD 520』(240GB)
OS:Windows Professional(64bit)
Core i7-2700K(3.5GHz)搭載マシン
マザーボード:インテル『DH67BL』(Intel H67)
メモリー:PC12800 DDR3 4GB×2
SSD:インテル『SSD 520』(240GB)
OS:Windows Professional(64bit)
CPU性能テスト |
消費電力テスト |
まずはCPUの地力を見るために、『CINEBENCH R11.5』を回すと、マルチコアテスト時で着実に性能が上がっていることが確認できました。シングルコアテスト時も同様でした。CINEBENCH中の消費電力は、TDP95W世代のi7-2700Kよりも30W以上も低い値をマーク。アイドル時はじゃっかん高めでしたが、作業中は総じてi7-3770Kのほうが省電力でした。
動画エンコードテスト |
続いては、QSVの効果を確認するため『MediaEspresso 6.5』で1分30秒のフルHD動画(AVCHD)をiPhone用mp4(1280×720ドット)にトランスコード。i7-3770Kのほうが3~4秒速い結果となりましたが、もっと長い動画になるとこの差は大きくなりそうですね。
内蔵GPUテスト |
最後は3D性能。i7-2700K内蔵GPUに合わせて、『3DMark Vantage』を実行。スコアーは約1.8倍と大きな差をつけ、i7-3770Kの圧勝に終わりました。モンハンやPSO2などの比較的ライトな3Dゲームなら、画質や解像度にこだわらなければ、快適に遊べそうです。
と、ポイントを絞ってベンチマークをご紹介しましたが、第3世代のコアiシリーズは第2世代と比べ、速く、確かな機能を受け継ぎ、はるかに省電力で動作するまるで忍者のような渋い魅力を兼ね備えたCPUでした。もちろんこのほかにもマニアックな検証をたくさんしたので、詳しくは4/27発売の自作増刊号をチェック!
●関連サイト
インテル
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