日本でも各キャリアから様々な料金プランが出てきたことで「どのSIMカードを使おうかな」なんて選択肢も広がっています。
その状況は海外でも同様で、また国を越えて移動が多い人などからは複数のSIMカードを同時に使いたいって要望も増えています。
だったらデュアルSIM端末ですよ |
実は海外では“デュアルSIMカード”対応の携帯電話が結構販売されています。主にミッドレンジ以下のフィーチャーフォンに多く、中国製の怪しい端末はデュアルSIM対応がデフォだったりします。
使い方は料金の異なるSIMカードを入れたり、渡航先の国や都市のSIMカードを入れておいたり。あと片方を音声、もう片方をデータ通信が安いSIM、と使い分けるケースもあります。
使い方は人それぞれですが、多数の製品が出ているってことはそれだけ需要があるのでしょう。
デュアルSIM対応スマホもあるぞ |
このデュアルSIM端末は、実はスマートフォンも最近になってちらほらと出てきています。こちらも中国のノーブランド品などは1年以上も前からデュアル対応済み。
最近になって3G(W-CDMA)と2G(GSM)のデュアル対応スマートフォンがちゃんとしたメーカーからもちらほらと出てきています。ファーウェイやサムスンも今年はいくつかのデュアルSIMスマホを出すようです。
なお残念ながらまだ3G+3Gのデュアルは以下で紹介した中国Coolpadの製品のみ。今年は他社からも製品が出てくることを期待したいもの。
【ライバルはHTC】中国最強スマホメーカー“Coolpad”のハイエンド機がスゴイ!
作りは結構悪くないi691 |
意外とおしゃれな本体デザイン |
今回ご紹介するのはタイはバンコクで買ったi-mobile製のi691。OSはAndroid 2.2、3.5インチのHVGAディスプレーを搭載しています。CPUは600MHzですがまぁサブマシンと考えれば十分かも。
そして3GはHSDPA対応で2100MHz、2GはGSM900/1800MHzを利用可能。ブラックボディーに側面の赤いライン、そして金属製の電池カバーはどことなくスポーツカーの印象です。
SIMカード2枚入れてみましょ |
起動するとアンテナマークが2本 |
キャリア名も2つ表示 |
さっそくSIMカードを2枚入れて電源をON。起動するとアンテナが2本、すなわち2枚のSIMカードが両方同時に待ち受けできるのです。
キャリア名を見てみると2つともちゃんと表示されていますね。ちなみに同時待ち受けですが、片方のSIMカードで通話中に、もう1枚のSIMカードの番号に電話がかかってくると話し中になります。
あれ? 日本語入ってる |
ところで待ち受け画面を見てわかるように、このi691はタイで売っているにもかかわらずなぜか日本語ロケールが最初から入っています。
入力はさすがに入っていませんが、買ってそのまま日本語が使えるってなんだかお得な気がします。うーん買ってよかったかも。
デュアルSIMの設定画面 |
さて2枚入れたSIMカードは、どっちでデータ通信を行なうのでしょう? これは手動で設定ができます。
メニューの設定から“Dual SIM Setting”を開くと、SIMカード1、SIMカード2の、どちらをデータ通信用に使うか選択できるわけです。
通常ならデータ通信主体のSIMカードを3G側に、音声通話主体のSIMカードを2G側に入れて使うのが一般的でしょうが、2Gしか入らないエリアだったり通信速度が不要なときはあえて2G側のSIMでデータ通信を行なう、なんて切り替えもできるわけ。
海外に行く人には結構便利かも |
3Gと2Gのデュアルということで日本での使い道はありませんが、海外に行く人にはこれが結構便利です。
海外ではデータ通信料金が格安のプリペイドSIMカードが売られているのが一般的。現地ではそのSIMカードを買って3G側に入れましょう。
そして2G側には日本のSIMカードを入れておくのです。こうすることで、現地料金でデータ通信を利用しつつ、日本の電話回線もつねに待ち受けになっているので日本からの電話やSMSを逃すことはありません。
どうしても日本のSIMカードで3G通信をしたくなったらSIMカードを入れ替えればいいでしょう。いずれにせよこれ1台あれば現地端末と日本の端末を一緒にできるので便利です。
デュアル3G対応が日本でも出てほしい! |
もし3GデュアルSIMカード対応の端末が日本で出てきたら“FOMAカードとイオンのSIMカード”、“イー・モバイルのデータSIMカードとソフトバンクのホワイトプランSIMカード”、あるいは1枚はよく行く海外のSIMカードを入れておいて海外からの連絡も常時待ち受け、のように結構使い道があるように思います。
異なる料金だけではなく、異なるキャリアのSIMカードが同時に使えるって発想は日本のキャリアには難しいかもしれませんが、出してみれば結構人気が出るかもしれませんよ。あるいはどっかのメーカーがダイレクトに出してくれないかなぁ。
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