昨年2011年12月に世界初の“Android 4.0”搭載スマートフォンとして、鳴り物入りで登場した『GALAXY NEXUS』は、現在でも唯一の4.0搭載機です。
日本ではドコモから発売し、“最先端”を体験できる機種として話題を呼びました。2012年1月16日にはspモードメールに対応して、既存のケータイから乗り換える際の、選択肢にも上がりやすくなりました。そこで、このGALAXY NEXUS0の魅力を、改めてチェックしていきましょう。
ドコモ 『GALAXY NEXUS SC-04D』(サムスンモバイル)
OS | Android 4.0 |
ディスプレー | 約4.7インチ(720×1280ドット) |
CPU | OMAP4460(1.2GHz、デュアルコア) |
記憶容量(ROM) | 16GB |
カメラ | 510万画素(インカメラ 130万画素) |
通信機能 | 3G |
テザリング | ○ |
サイズ/重量 | 68(W)×8.9(D)×136(H)mm/約138g |
■使いやすくより便利になった最新OS
GALAXY NEXUSは、グーグルの“リードデバイス”と呼ばれる端末で、OSを開発する際のお手本になります。最新OSがいち早く提供されるのは、そのためです。Android 4.0はコードネームで“IceCreamSandwich(アイスクリームサンドウィッチ)”と呼ばれ、スマホ向けの“Android 2.X系”と、タブレット向けの“Android 3.X系”を統合したOSとなっています。
インターフェースのベースはAndroid 3.Xを基本にしています。そのためスマホとしてはインターフェースがガラッと変わっていますが、その変化は今まで以上にかゆいところに手が届くようになった印象。GALAXY NEXUSのホーム画面はデザインが洗練されていて、“GALAXY”っぽい、よりかっこいい印象ですね。
画面下部に配置された3つのキーは、その一例です。Android 4.0はソフトウェアキーを採用していて、GALAXY NEXUSもこれに準拠した仕様になっています。動画閲覧時など、画面いっぱいに情報を広げたいときは、このキーが消える仕組みです。アプリによっては、ここに設定メニューを表示するためのキーが出るなど、画面の広さと操作性を両立しています。
キーには“戻る”、“ホーム”のほか、新たに“最近使ったアプリ”を表示するためのものが加わっています。Android 2.XのOSでは、ホームキーを長押しすると出ましたが、これがボタンひとつで表示できるようになりました。
アプリの一覧はサムネールで確認でき、消去はフリックするだけでオーケーと操作性もいいです。フリックで消去という操作の作法は、通知エリアにも共通しています。従来はまとめてしか消去できませんでしたが、Android 4.0からは必要なものだけを残すことができます。
↑最近使ったアプリは、表示もグラフィカル。フリック一発で、各アプリの履歴は消去できます。 |
↑通知の個別消去にも対応。削除は、最近使ったアプリと同様、フリックするだけでオーケーです。 |
機能面では、ウィジェットの一部がサイズの変更に対応しました。Androidマーケットからダウンロードできるアプリも、この仕様を取り入れていれば拡大・縮小ができます。ウィジェットの設定方法も変わり、アプリ一覧からドラッグするだけと、直感的になっています。これなら、ホーム画面のスペースが足りずウィジェットが配置できないとかも解消、よく使うものは大きくしたいといったこともできるようになります。ロック画面からは、ダイレクトにカメラを起動できるようになり、シャッターチャンスに素早く起動できます。ゼロシャッターラグをうたうように、ボタンを押した瞬間、画像が保存されるのもGALAXY NEXUSの特徴です。また音楽再生中に関しては、ロック画面にプレイヤーが表示します。
ウィジェットはアプリ一覧に表示されるようになり、一部はサイズの変更にも対応している。
↑ロック画面から、カメラのアイコンにフリックするだけでをダイレクトにカメラを起動できるようになりました。 |
↑音楽再生時には、ロック画面に簡易的なプレイヤーが表示します。 |
↑カメラ起動時のインターフェースはシンプル。シャッターラグがまったくなく、驚くほど素早く写真が撮れます。 |
■Google純正アプリも進化
OSのバージョンアップに伴って、Google純正の標準アプリも、インターフェースや機能が刷新! たとえばブラウザーはその代表例。描画の速度が上がっただけではなく、見ているページをローカルに保存できる“iモードの画面メモ”のような機能が加わっています。あとから見たいときや、電波の入らない地下鉄などで移動している際に、重宝しそうです。開いているページを切り替える際には、サムネールをフリックすると消去できるのも、最近使ったアプリや通知と操作方法が一貫していてわかりやすいです。またGmailは左右にフリックするだけで、前後のメールを表示できるようになりました。カレンダーも、ピンチイン・アウトでスケールを変更可能です。
↑閲覧中のサイトを端末内に保存できる機能が搭載されました。 |
↑複数のページを同時に開くことができて、消去は通知などと同様、フリックするだけでオーケー。 |
↑Gmailは、デザインが一新して、画面下部に直感的なアイコンが表示。 |
↑ピンチイン・アウトでカレンダーのスケールを変更できます。 |
これぞ4.0という、おもしろい機能がGALAXY NEXUSに搭載されたNFCを活かす、“Android Beam”です。これは対応機種でデータの交換をするためのもの。マップやサイトを閲覧中に端末同士を重ねると、同じ地点の地図などが相手の画面にも表示されます。閲覧中のサイトを紹介するのにも、利用できるが便利ですね。さらに、お気に入りのアプリを紹介するといった使い方が可能です。NFC搭載でAndroid 4.0対応という制約はあるものの、どちらも今後、標準的な仕様になっていくことは確実。まさに先取り、今のうちに注目しておきたい機能のひとつです。
↑GALAXY NEXUS同士を重ね合わせると、自動的にこのような画面が表示。サイトや地図を転送できます。 |
もちろんOSだけでなく、ハードウェアも現時点では最高峰です。CPUはデュアルコアの1.2GHzで、ディスプレーには720pのHD画質に対応した4.7インチの“HD SUPER AMOLED”を採用しています。カメラは500万画素で、パノラマ撮影などにも対応。内蔵のROMが16GBあり、そのうちのほとんどをアプリのインストールに使えるため、今までのAndroidスマホとは異なり、メモリーの残量を気にせずアプリをダウンロードできるのもうれしいです。
↑16GBのメモリー(ROM)の大半をアプリのインストールに使えるのも、Android 4.0のうれしい変更点です。 |
このAndroid 4.0を採用した端末は、2.X系スマホのバージョンアップなど、これから徐々に増えていく予定です。夏ごろには、スマホのスタンダード的なOSになっているはず。ただ、この最先端OSを先取りして堪能できるのは現時点でGALAXY NEXUSだけ。GALAAXY NEXUSは、買っておいて損のない、長く使える1台です。
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