韓国は釜山にやってきました。夏は海水浴場に訪れる人で賑わう海雲台(ヘウンデ)の国際展示会場BEXCOにて、『G-STAR2011』が開催されました!
ゲームが好きな人は知っていると思いますが、日本で遊べるオンラインPCゲームは、韓国で開発されて、日本の運営会社がサービスを提供しているタイトルがほとんどです。
NCJapanのMMORPG『タワーオブアイオン』や、NHNJapanのFPS『スペシャルフォース』など、韓国発のタイトルが日本でもヒットしています。韓国のオンラインゲーム動向がわかれば、日本で遊べるオンラインゲームの予想がつく、というわけです。
さて、今年はいったいどんな注目作品が出てくるのでしょうか? ゲームのジャンルごとに、注目昨をピックアップしてみたいと思います!
<RPG>
●NCSoft『GUILD WARS2』(関連記事1、関連記事2)
韓国MMORPGというより、洋ゲーよりの硬派な作品。自分の選択によってストーリーが変わっていくという、単純な繰り返しになりがちなMMORPGに、新たな方法を示してくれそう。実際に遊んでみたので、レポート記事も見てくださいね。
●mgame『熱血江湖2』
ゲームの世界観を表現したという、ユニークな展示ブースに惹かれてチェックしてみました。期待のBlade&Soulにも劣らないアクションの“武侠&ファンタジー”もの。最近、この手の世界観を扱ったMMOが多いのですが、熱血江湖2は、中国の武侠ものの映画にあるような、流れるような動作を見事に表現しているのが特徴。戦闘速度がかなりはやく感じるのですが、操作はすぐなれそうです。
●CJ E&M『RIFT』
RIFTは米国の『Trion Worlds』が開発提供しているタイトルで、実は編集部のメンバーと、英語版を遊び倒していました。『Wolrd of Worcraft』などに代表される洋ゲーMMORPGの流れをくむタイトルです。
最近の韓国産MMORPGがアクションやビジュアルを重視しているなか、硬派でオーソドックスなタイプのゲームが韓国ユーザーに受けているのが、おもしろいですね。ほかのブースにひけをとらない長蛇の列ができていました。
日本語版でサービスする可能性は低いと思いますが、自由にパーティーに出入りできるといったシステムがあり、遊びやすいです。今すぐ英語版で遊べるので、トライしてほしいです。
●NCSoft『LINEAGE ETERNAL』(関連記事)
ハック&スラッシュ系RPG期待の新作です。会場では、ムービーが初公開され、多くの人が足を止めていました。右クリックボタンをドラッグして画面上に軌跡を描き、その形で発動するスキルが変わる“ドラッグスキル”を確認。
動画を見る限り、複雑な軌跡を描く必要はなく、直線や円だけが用いられているようです。ドラッグを積極的に操作に取り入れているゲームはあまりないので、新鮮です。
ちなみに、このブースに限らず、タブレットをディスプレー代わりにして、デモムービーを視聴できるように使っているメーカーが多かったです。
●NHN『Kingdom under Fire 2』
“総勢1万のユニットが入り乱れるMMOアクション戦略RPG”というスケールの大きさが魅力。2008年頃から開発を始め、昨年のG-STARでプレイアブル展示を行ない、インパクトを与えていました。
自分の部隊を戦略的に動かしつつ、主人公キャラクターで暴れ回るという本シリーズの伝統を受け継ぎながら、ほかのプレーヤーとの協力プレーが可能。敵味方入り乱れる様子は、まさに戦場そのものでした。
マルチプラットフォームタイトルなので、コンソール版を購入する人も多そう。
<シューティング>
●Neowiz『DIZZEL』
近未来が舞台のFPS(TPS)ですが、マルチプレー対戦がユニークでした。対戦の内容は、近距離攻撃チームと、遠距離攻撃チームとで対戦し、遠距離チームか逃げ切ったら勝ち、というもの。逃げる方も追いかけるほうも、戦略が重要ですが、仲間とコミュニケーションをとりながら楽しめそう。
●Red 5 Studios『FIRE FALL』
これは純粋なFPSではなく、“アクションシューティングRPG”なんだそうです。またまた近未来を舞台にしているのですが、アメコミ調のキャラクターに好き嫌いが出そうなものの、『TeamFortoress2』のようなスポーツライクな対戦が好きならおすすめできます。育成要素が気になるところ。
●NHN『Metro Conflict: Presto』
すでにNHNJapanが提供することが判明しているので楽しみ。Unreal Engine3を使用しているので、グラフィックは間違いないでしょう。開発は日本でも好評を博している『A.V.A』をつくったRED DUCK社。ゲーム性も期待できそうです。
<スポーツ>
●NHN『ウイニングイレブンオンライン』
韓国NHNとKONAMIによるタイトル。韓国はスポーツを題材としたゲームも人気で、このブースでは70台以上もの試遊台を用意していました。操作はキーボードでも可能で、ドリブルやシュート、攻守の切り替えなど、コンソール版との差がわかりません。『FIFAオンライン』という強力なライバルにどう立ち向かうのか。日本でのサービス予定は未定。
<モバイル&ソーシャル>
昨年も取材に来たため、一年で韓国の事情も大きく変わっているのがわかります。明らかに、iOS、アンドロイド用のゲームの展示が増えていました。
●NEXON『三国志を抱く』
昨年も展示していたタイトルですが、ブラウザー上で動いているとは思えないほどのグラフィック。こういったゲームが増えれば、PCで遊ぶコアゲーマーからタブレットなどで遊ぶライトゲーマーまでゲーム人口の底上げが期待できます。
●NEXON『アトランティカS』
こちらはFacebookアプリのカードゲーム。Facebook内の友達と共にダンジョンに行くこともできます。
●Com2uS
日本でのアプリ提供も行なっているモバイル用ゲーム専門のメーカーで、PCゲームメーカーと変わらない規模のブースを用意。カジュアルなゲームばかりですが、勢いを感じました。
今年は、各ブースでモバイル端末用のゲーム展示が多いことに驚きました。PCゲーム大国であると共に、モバイル端末や通信環境も進んでいる韓国。この流れは当分続いていくことでしょう。
PCゲームは小振りなタイトルや初お披露目が少ないかな、という印象でしたが、ふたを開けてみれば、GUILD WAR2などインパクトがあって日本でも遊べそうなタイトルが目白押し。韓国国内でサービス開始してから、日本に登場するのは早くて1年以内といったケースが多いですが、今から情報をチェックしておきたいですね!
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