9月26日から30日まで中国最大のIT/通信関連展示会『PT/EXPO COMM China 2011』が開催されました。中国の展示会もいまや展示の中心はスマートフォン。なかには下記記事のようなスマートフォンに強いメーカーもあるなど、中国スマホはあなどれませんよ。
【ライバルはHTC】中国最強スマホメーカー“Coolpad”のハイエンド機がスゴイ!
中国の展示会もスマホメーカーの出展が目立ちます |
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中国の携帯電話といえば安物ばかり、なんてイメージがあるでしょうが、いまやスマートフォンの数も爆発的に増えています。ちょうど1年くらい前にも中国スマホを紹介しましたが、最近ではスペックの上がった製品も増えていて、日本でもぜひ発売してほしいものも見かけるようになりました。
ソフトバンクの4GもOK? ZTEのTD-LTEスマホ |
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ソフトバンクは9月29日の新製品発表会の席で年内の4Gサービス開始をアナウンスしましたが、通信方式はTD-LTE互換のAXGP。つまり海外でこれから普及が始まろうとしているTD-LTE対応端末がソフトバンクでも利用できるようになるかもしれません。
ソフトバンクの4G端末はまずはデータ端末のみとなるようですが、今回の展示会ではZTEがTD-LTE対応のスマートフォン、V2を出展していました。TD-LTEの周波数を合わせればソフトバンクでの投入もアリ?
ディスプレーは3.5インチWVGAということでお値段も手軽なものになりそう。なお4G/3G/2G対応ですが、3Gは中国独自のTD-SCDMA。W-CDMAに変更してソフトバンク向けに出してくれないかなぁ。
ドコモと同じFDD-LTE対応のZTE Arthur |
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ZTEブースには4.3インチWVGAディスプレー、デュアルコアCPU搭載のハイエンド端末も展示されていましたが、こちらもLTE対応品。LTEにはFDD方式とTD方式の2種類がありますが、このArthurは日本ではドコモが採用するFDD-LTEに対応します。
なお3GはCDMA2000方式を搭載していることからアメリカ向けに発売される予定の製品のようです。これもW-CDMAに変更してくれればドコモへの投入もアリかもしれませんね。
auにいいかも? レノボのミニスマホ |
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スペックよりもデザインで選びたい |
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中国では大手携帯メーカーでもあるレノボはLePhoneのブランド名でスマートフォンを出しています。ミッドレンジからハイエンドの製品が多いのですが、価格を抑えて小型化したMini LePhoneがちょうど発売となりました。
スタイリッシュなボディーだけど基本的な機能はしっかり搭載。デザイン端末の多いauのエントリーモデルとしていいかもしれません。もちろんCDMA2000方式に対応しています。
イーモバに欲しいファーウェイのハイエンドスマホ |
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日本語入っているので明日にも出して! |
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中国で忘れてはいけないのはファーウェイ。展示会中に最新モデル、Honorが発表されました。4インチFWVGAディスプレーに1.4GHz CPUなどなかなか魅力的なスペック。
でも価格は大手メーカーより下回りそう。これはもうファーウェイのモデムやスマホをたくさん出しているイー・モバイルから最上位機種として出してほしいところです。
日本通信の次の新製品にどうでしょう? |
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あ、日本語になる…… |
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なんだか都合よく日本の各キャリアに合いそうな製品が見つかりましたが、では日本通信向けはどうでしょう? そういえば日本通信は今年頭にZTEの7インチタブレット、Light Tabを出しましたがスペック的にそろそろ後継機がほしいところ。
ならば同じZTEの10インチタブレット、Light Tab S3をお勧めしたいかも。画面解像度はWXGAだしCPUは1.2GHzのデュアルコアだし、OSはAndroid3.2搭載の予定と悪くありません。なおこれも日本語対応済みの製品が展示されていました。
Mango端末も中国から出てきます |
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Windows Phone 7はこの秋から海外でMangoへのアップグレードが始まりましたが、製造メーカーはサムスン電子、HTC、LG電子などまだあまり多くありません。ノキアからも製品が出てくる予定ですが、それよりも先に中国メーカーからブツが出てきそうです。
ZTE初のMangoスマートフォン、Taniaはこの冬にもヨーロッパで発売予定。Windows Phone 7端末は種類が少ないだけに、シェア拡大を狙うマイクロソフトには日本向けの導入を後押ししてもらいたいもの。
海外で売っているHTC SalsaとChaChaだよね |
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Facebookボタンがペンギンだ! |
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ところでHTCブースには海外モデルの中国向けカスタマイズ製品が多数展示されていました。本体の右下に“F”の青いキーを配置したフルタッチのSalsa、QWERTYキーボードのChaChaは海外でFacebookスマートフォンとして販売されていますが、展示されていた製品はよーく見ると“F”キーがなんだか違います。
実はこの2つのモデル、SalsaはWeiboなどをサービスする新浪と、ChaChaはQQで有名なテンセントとそれぞれコラボした製品なんです。そのためキートップが“F”ではなく絵が両社のトレードマークである目玉とペンギンになっているのですね。
中国版ソーシャルスマートフォンとして販売されているわけですが、日本でもmixiに対応して“m”ロゴ入りで出すなんてどうでしょう?
タフなボディーのスマホもいいね |
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2つの爪で電池カバーもはずれにくい |
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さてスマートフォンは機能の高さや本体のデザインに目を奪われるところですが、落としてもへっちゃらなタフなボディーの製品もなかなか魅力のあるものです。
ZTEのMotionはIP54相当の防水防塵耐衝撃性を備えたスマートフォン。スペックはミッドレンジ、W-CDMA対応なのでSIMロックフリーの単体としてアウトドアショップなどで取り扱ったら面白いかも。
LTE製品は中国から続々と出てきそう |
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デュアルモード対応も期待できます |
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中国ではシェア最大のキャリア、中国移動がTD-LTEの導入を進めていることから今後対応製品が続々と出てくることになりそうです。また中国だけではなく台湾や韓国、ヨーロッパのLTE関連メーカーも中国市場への参入を表明しており、さっそく中国移動のブースには台湾クアンタ製の10インチTD-LTEタブレットも展示されていました。
またZTEはTD-LTEとFDD-LTEの両方式に対応したデュアルモードのUSBモデムを出展。ドコモでもソフトバンクでも、方式が違ってもどちらのLTEにも対応するスマートフォンの登場も将来夢ではないかもしれませんね。
2012年の中国スマホはもっとすごくなる |
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中国の最新スマホ、いかがでしたか? 中国だからといって怪しいスマートフォンばかりじゃないんです。もちろんまだまだ荒削りの製品も多いのですが、年々製品のクオリティーは上がってきています。
中国版ワンセグやNFCに対応したスマートフォンも少しずつ出てきていますから、日本向けにアレンジした“全部入りスマホ”が中国から出てくる日も来るかもしれません。来年の中国スマホはどこまで進化していくのか、いまから楽しみです。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
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