何かと話題なソニーの3Dヘッドマウントディスプレー『HMZ-T1』ですが、PS3で、ブルーレイ3D映画や3Dゲームが楽しめる(関連サイト)のはわかっていますが・・・・・・。
PCだって3Dコンテンツを再生できるじゃないですか! なぜPCで使えるかの情報がないんだ! と憤っていたワタクシ、ジサトラアキラ。編集部に届いていたHMZ-T1をこっそり使って検証してみました。
自作パーツでおなじみのグラフィックボードには、最近の製品ならHDMI出力が付いています。使用したグラボは、日本ギガバイトの『GV-N56GOC-1GI』。GeForce GTX560搭載でツインファン、実売2万円アンダーと最近お気に入りの1台です。
『HMZ-T1』のプロセッサーユニットとは、ミニHDMI-HDMI変換アダプターを使って接続しました。
あっさりと認識しました。ひとまず、デスクトップの表示は確認。さすがにシアターにデスクトップを表示したことがないので、大きさはわかりませんが、フルHDの液晶に表示した感覚とそんなに変わらないかも。ちょっと文字が細かいですね。
さて、ジサトラアキラといえばPCゲーム(本人が勝手に言っているだけですが)。ゲームができなければ意味がないのです。
PCゲームで3D、といえば、真っ先に思いつくのがNVIDIA『3D VISION』ですよね? もちろん、3D VISIONはアクティブシャッター方式なので、エミッターや対応グラスが必要ということで×。
そもそも、3D設定の時点で・・・・・・
ドライバーまわりのエラーで不可。残念ながら失敗ですが、ドライバーのエラーということは、ドライバーが対応していないということ。じゃあ、ドライバーが対応すれば・・・・・・。期待できそうです。
もともと、NVIDIAには『3DTV PLAY』(関連サイト)という技術があります。これは、GeForce搭載PCから、3D表示に対応するテレビやスクリーンに出力できるというもの。まさにHMD向けの技術だと思いませんか? というわけで、NVIDIAの中の方、よろしくお願いします。
さてさて、ここで諦めたらジサトラではない! ということで、HMZ-T1をポチポチといじっていたところ、メニューに“3D設定”を見つけました。この中で“3D表示”を選ぶと、“左右分割方式”という項目があるじゃないですか!
“左右分割方式=サイド・バイ・サイド”です。最近この文字をどこかで見たなーと思って探していたら、週アスの特集記事内でもベンチマークで活躍してくれる重量級FPS、『クライシス2』の設定画面にありました!
『クライシス2』は、ソフト側が3Dで出力する方法をもっているゲームなんです。つまり、サイバーリンクの『PowerDVD』などと同じで、左右分割、もしくは上下分割で出力できれば、HMZ-T1で視聴できることになります。
ちなみにサイド・バイ・サイドにすると、フツーのディスプレーではこんな感じに見えます。
ということで、見事に奥行き感たっぷりの3D表示ができましたー! 絵が見せられなくてごめんなさい。
クライシス2では3D強度も調整できました。ゲームしてみて驚いたのは、3D VISIONのように、ある意味強引に3D化していないため、レティクル(照準)が二重に見えたりしないこと。飛び出てくるという感覚はありませんでしたが、これはコンテンツ次第でしょう。
残念なのは、本体が重くて長時間のプレーは難しいところでしょう。動きが速いFPSは、普通のディスプレーで遊ぶよりも目の負担が大きくなりそう。
そして、いちばんの難点は、キーボードが見えないこと! ゲームパッドであれば、ボタンの数も少ないので感覚でわかりますが、キーボードだと1度手を離したらもうわかりません。やりこんだゲームなら、WASD付近のキーはだいたいわかるんですが・・・。
HMZ-T1をポチるかポチるまいか迷っている人に、まとめます。
・PCのデスクトップは表示できるが、細かくて見づらい
・マウスとキーボードが見えないので操作しづらい
・ソフト側に3D出力する方法があれば、3D視聴できる
・3D VISIONはドライバー待ち
というわけで、参考になったでしょうか?
『HMZ-T1』
●ソニー(関連サイト)
11月11日発売予定
予想実売価格 6万円前後
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