『Thing-O-Matic』はMakerBot Industriesが開発した激安3Dプリンター。なんと価格は1299ドル。日本円にして10万4790円(2011年6月3日の取引レート)です。
見た瞬間心が折れるパーツ群 |
業務用プリンターと比べると破格のプライスですが、組み立て式かつソフトウェアがオープンソース。つまり、基本的にDIY精神に富んだ方以外は手を出さないほうがいい製品です。
と言うわけで今回は、この『Thing-O-Matic』を実際に組み立てただけでなく、さまざまなカスタマイズまで楽しんでいる“ま〜さん”を取材してみました。
4台ディスプレー環境がうらやましすぎ! |
ま〜さんは“M-FEP”の開発者! |
実はこのま〜さんは、海外ノキア端末用日本語入力システム“M-FEP”の開発者であり、ノキア端末をこよなく愛するACCNは、埼玉方面に足を向けて寝られません。ついでに私にも足を向けられないのでいい気味です♪
これが組み立て済みの『Thing-O-Matic』 |
最初の写真のパーツ群を組み立てると、このような木製フレームの3Dプリンターが組み上がります。しかし、こちらはかなりま〜さんのカスタマイズが施されています。
制御パネルは別売り! |
制御パネルを自作する強者も! |
たとえば、この制御パネルは別売りで、後付けしたものだそうです。この制御パネルを付けると、SDメモリーカードからデータを直接読み取り、PCと接続することなくプリントできます。
ちなみに2枚の基板が並んだ写真の左側は、ま〜さんが『Thing-O-Matic』を楽しむ過程で知り合った方が自作した小型版の制御パネル用基板だそうです。オープンソースなので、このような自作も可能なんですね。
プリントにはプラスチックフィラメントを使用 |
カラーバリエーションもあり |
『Thing-O-Matic』はプリント(立体物の作成)には、プラスチックフィラメントを使用します。ま~さんは、2色のプラスチックフィラメントを常備しているそうです。
緑色のノズル先端から射出! |
高温でプラスチックフィラメントを溶かし、ノズルから押し出すことで、少しずつ立体物を作り上げていきます。非常に大ざっぱなイメージを例に挙げると、ケーキ作りでクリームを積み上げるようなものでしょうか。
ニュルニュルと積み上げます |
こればもう動画を見ていただいたほうが一目瞭然なので、下記YouTube動画のサムネイルをクリックしてください!
10万円とは思えない機敏な動き!
どうですか? 木製の素朴なイメージとは裏腹に、約10万円とは思えないようなパフォーマンスですよね?
約30分で“ドロイド君”が完成! |
重さ7グラム、高さ約3.5センチの“ドロイド君”をプリントするのに、ウォームアップに約7分、実プリント時間に約23分、合計30分かかりました。プラスチックフィラメントと電気代を計算すると、コストは約30円ぐらいとのことです。……私はすげー安いと思いますよ!
なお下記の作例は、ま〜さんがプリントしたなかでも、とくに気に入っているもの。最後のヘビ以外は、ネット上で公開されているフリーのデータを利用してプリントしています。
うさぎ |
パズル |
富士山 |
コイン |
笛 |
ヘビのオモチャ |
この『Thing-O-Matic』。ま〜さんは「半田ごて握るの好きなら作れますよー」と言っていましたが、ここまで記事を書いても私の心は折れたままです。でも3Dプリントしてみたいので、キヤノンさんかエプソンさんかバンダイさんかタカラトミーさんが作ってくれませんかね?
Thing-O-Matic
メーカー:MakerBot Industries
価格:1299ドル
メーカーサイト
ま~さんのWiKi
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