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石川温緊急寄稿! SMS相互接続のメリットとSNSとの使い分け

2011年06月01日 17時23分更新

文● 石川温 編集●ジャイアン鈴木

 6月1日15時、ドコモ、au(KDDI)、沖縄セルラー電話、ソフトバンク、イー・モバイル(イー・アクセス)の5社は、7月13日からショートメッセージサービス(SMS)を事業者間で送受信可能となることを共同プレスリリースで明らかにした。
 
 実は前日の晩、ソフトバンクモバイル取締役専務執行役員CTOの宮川潤一氏が「明日正式発表です」と、Twitter上でポロリと発言。その後、関係各所に謝るツイートもするなど、事実であることを肯定するような流れとなってきた。明けて6月1日、宮川氏のつぶやき通りに各キャリアから正式に発表されたというわけだ。

 SMSの相互接続は、2009年9月よりキャリア間で準備が進んでいたが、ようやく7月13日から、相手のキャリアを気にすることなく送受信ができるようになる。

たとえばiPhoneとAndroid間でSMS可能!
石川温緊急寄稿! SMS相互接続のメリットとSNSとの使い分け

 電話番号さえわかれば、相手とメールでやりとりできるというのはとても便利だと言える。海外では当たり前のことなのだが、ようやく日本でも実現の運びとなった。

 奇しくも、世間はスマートフォンブームの真っ只中。ドコモのSPモードなど、いままでのメール環境をスマートフォンでも引き継げるようになっているが、必ずしもキャリアメールが重要であるという状況ではなくなりつつある。

 スマートフォンを使いこなす人にとっては、パソコンのメールやSNS(SMSじゃなくて、FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワーキングサービスのほう)のダイレクトメッセージのほうが利便性が高いと感じていることだろう。SMS相互接続開始により、SNSでつながっている人はダイレクトメッセージ、そうではない取引先の相手といった仕事上のつきあいだけの人はSMSで連絡するという使い分けが出てくることだろう。“ケータイに電話はするが、相手のメアドまでは知らない”という仕事上の関係者は結構多いだけに、こうした人にSMSが送れるメリットは大きいように感じる。

ケータイ番号だけ交換して気軽にメッセージ交換
石川温緊急寄稿! SMS相互接続のメリットとSNSとの使い分け

 日本では、キャリアメールの文字数が増えたりして、利便性が高く、ショートメッセージはほとんど使われてこなかった。しかし、今回の相互接続により、SMSを使うユーザーも増えてくるだろう。

 スマートフォンでSNSのダイレクトメールを使いつつ、SMSも使って、キャリアメールから卒業できるようになれば、MNPを使ってキャリアを自由に行き来しやすいようにもなるはずだ。

 欲しいスマートフォンを発売するキャリアに気軽に移行できるし、海外のSIMロックフリースマートフォンを購入してメイン端末にしても、SMSがあれば、友人とのやりとりにも困らない。

海外SIMロックフリー端末移行時にも便利
石川温緊急寄稿! SMS相互接続のメリットとSNSとの使い分け
※写真はイメージです

 SMS相互接続は本来ならば、MNPが開始された2006年から始めれば良かった。MNPが盛り上がりに欠けたのも「キャリアメールのアドレスを変えたくない」というユーザーが大半だったからだ。2006年に始まっていれば、MNPによるユーザー移動も増えていたことだろう。

 しかし、いま、スマートフォンを持つ人が増えて、人との連絡手段が変わりつつある。この時期でのSMS相互接続開始というのは、もしかすると絶妙なタイミングと言えるかもしれない。

ドコモのニュースリリース
au(KDDI)のニュースリリース
ソフトバンクのニュースリリース
イー・モバイル(イー・アクセス)のニュースリリース

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