インテルが夢描くメインストリームノートPCの新カテゴリー、それが“ UltraBook”。タブレット並みに薄型かつ軽量で、性能はゲームができるぐらいパワフルで、長時間バッテリー駆動でモバイルもできる。その理想は2013年の2世代先のCPU『Haswell』までに、段階をおって実現するという。
その段階を踏むうえで、注目したいのが2012年前半に投入予定の次期CPU『Ivy Bridge』。搭載ノートPCが展示され、動作デモを公開した。まだおさわり厳禁のサンプル機だったが、フルHD動画を横に4本、縦に3本並べた合計12本の同時再生を行なっても、CPU使用率は10パーセント以下となんなく再生できていた。ちなみに使用していたのは4コアの8スレッド動作するモデル。
また、同サンプル機の横にいた説明員曰く、DirectX11へも対応しているとのこと。現行のコアiシリーズであるSandy Bridge内蔵GPUよりもグラフィック機能は確実にアップデートしている。しかし、性能はまだ非公開でひょっとしたらやや上か横ばいかも。
インテルが提唱する“UltaraBook”への段階は、すでにSandy Brigdeから始まっている。先日の発表会で展示していたASUSTeKの超薄型コアiノートPC『UXシリーズ』を筆頭に、年末までに省電力版コアiを搭載したノートPCが多数登場するという。
さらに2012年に出るIvy Bridge搭載ノートPCで市場の4割を占めるメインストリームへ押し上げる。そして、2013年の『Haswell』でタブレット並みの薄さと軽さを維持しながら、現行のノートPCよりもコストパフォーマンスが良いノートPCになる、といいよね? ということ。
Ivy Bridgeの特徴は、USB3.0コントローラーをチップセットに内蔵しており、これまでのサードパーティーチップを使用せずに済むためコストダウンにつながる。さらにiMacなどに採用されている次世代データ転送規格“Thunderbolt”も使えるため、対応ディスプレーやNASなどと同じケーブルで接続することも可能。
Ivy Bridgeの製造プロセスは22nm。32nmのSandy Bridgeと比べて、ダイ面積あたりのトランジスター数が増え、より高効率な熱設計ができる。さらに、最新のトランジスター構造である“3-D Tri-Gate transistors”(以下、トライゲートトランジスター)を採用し、トランジスターの集積密度を向上することで、より低い消費電力で高い性能を得られるという。
しかし、“22nm”(ナノメートル)とか“トライゲートトランジスター”など、半導体の技術用語は難しいものばかりでピンとこない。そう察したのかどうかはわからないが、インテルの主席副社長兼アーキテクチャー事業本部長であるショーン・マローニが怪しげなマシンでナノサイズに小さくなり(昔ありましたねそんな映画)、トライゲートトランジスターを解説するというユニークなプレゼンパートもあった。
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