日本のスマートフォンも海外で1日単位のパケット定額が使えるようになりました。でも海外の現地パケット料金は恐ろしく安いんです。
例えば香港では1日200円ちょっとでパケット定額が利用可能です。今回はさらに安い、1日60円で使える香港のプリペイドSIMカードをご紹介します。
安価にデータ定額できる香港のプリペイドSIMカード |
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香港はSIMカードが身分証明書の提示無しで買えるため海外からの渡航者も自由に購入できます。
前述した1日200円のデータ定額SIMカードはiPad用のマイクロSIMで売価は198香港ドル、約2200円です。また同じキャリア、Hutchisonが販売する3G/HSDPA対応プリペイドSIMカードは1日28香港ドル、約300円でデータ定額となります。
こちらのSIMカードの価格は1000円前後。SIMカード1枚買って数日間定額利用できる金額と、日本の海外パケットの1日分の値段が変わらないくらいなんですね。
激安プリペイドSIMはココ! 中国移動香港へ行こう |
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ところがもっと安くデータ定額が利用できるプリペイドSIMカードがあります。それは中国移動香港のもので、価格もさらにお安いんです。
中国移動香港は以前はPeoplesというキャリア名でしたが、中国最大にして世界最大のキャリア、中国移動に買収されて社名を変更。とはいえプリペイドSIMカードなどサービス名にはまだPeoplesの名前が残っています。
SIMカード買うなら深水埗のSIM屋台へ突撃 |
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中国移動香港/PeoplesのSIMカードは一番安いものは48香港ドル、500円ちょっと。これだけでも安いですよね。でももっと安く買う裏技があります。
古くは世界のパソコン街として有名な深水埗、ここの“桂林街”という通り付近にはSIMカードの屋台がありSIMカードが投売りされています。場所はMTR深水埗駅出口C2出てすぐ。
SIMカードの屋台が並んでいる |
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3割4割引きはあたりまえ! |
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ジャンク屋などが立ち並ぶこのあたりの様子は以前レポートしましたが、電話番号を張り出している屋台、これがSIMカード屋台です。
近寄ってみるとSIMカードのパッケージが山のように売られており、しかも定価より安い値段がマジックで書かれています。中には1枚110円なんて激安SIMもあり、1人で何枚買っても構いません。
購入制限なんてものもありませんから「SIMカード100枚頂戴」と言っても「何にお使いですか?」なんて馬鹿げた質問なんてされません。
プリペイドSIMカードを350円でゲット |
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ということで中国移動香港/PeoplesのプリペイドSIMカードを屋台で探してみると、定価48香港ドルが38香港ドルくらいで売られています。
さらによーく探すと電話番号がテキトーであまり良くないものが32香港ドルで売ってました。日本円にして約350円、マクドナルド1回分程度の値段でSIMカードをゲットです。
SIMロックフリーのスマホに入れてウハウハ |
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買ったあとはPocket WiFi S/IDEOSや、海外で買ったロックフリーな端末で使えます。ちなみに香港で売っている端末はすべてロックフリーなので現地調達もいいですよ。
Xperia PLAYなど最新スマホも香港ではすぐに発売されます。またこの深水埗には中古携帯屋もたくさんあるので格安なスマホが買えるかも(但しジャンクも多い)。
さてSIMカードを入れてしばらくするとアンテナが立ちますが、立たないときは手動でネットワークを検索して“CMCC Peoples”を選びましょう。
まずデータ通信をONにしましょ |
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データ通信の利用開始や定額申請はプリペイドSIMのパッケージ/マニュアルに記載されています。まずはデータ通信の利用をONにしましょう。スマホから“*106*01#”に発信、しばらくすると「GPRSが使えるようになった」とSMSが飛んできます。これでデータ通信が使えるようになりました。
データ定額が1日あたり60円 |
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次に定額申請です。定額料金は下記の3種類。
(1)1日9香港ドル(約100円)
(2)7日38香港ドル(約420円)
(3)1ヵ月78香港ドル(約850円)
香港旅行に来たら通常4~5日は滞在するでしょうから7日パッケージの利用がぴったり。420円で7日間定額、すなわち1日あたり60円、という計算になるわけです。
登録方法は“*103#”に発信。すると画面にどの定額を選ぶかと出るので、“2”を押して“7日間”を選びます。
APNを設定、通信速度は128Kbps |
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さあこれで7日間使い放題! ……なんですがその前にアクセスポイントの設定をしておきましょうね。
APNは“peoples.net”、ユーザー名とパスワードは無し。あとはもう一切お金を払うことなくガンガン通信できちゃいます。
でも使ってみると通信速度がちょい遅めな気がします。画面を見るとアンテナ部分には見慣れぬ“E”マーク。
実は中国移動香港、通信方式はGSM/EDGE。EDGEのデータ通信速度は最高128Kbpsです。
まぁTwitterやメールチェックは十分使えますし、ブラウジングも一服しながら使えばいいでしょう。なによりも1日60円なんですからね(笑)。
30日パッケージならスタバでホットスポットも無料 |
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でもYouTubeとか見たいなぁなんて時は、7日定額ではなく30日定額を選ぶとよいでしょう。
30日定額ならWiFiホットスポットも無料なんです。30日定額を使う場合は48香港ドルのSIMでは残高が足りないので、50香港ドルの残高追加バウチャーを買って料金を追加する、あるいは80香港ドル以上のSIMカードを選んで買いましょう。
ホットスポットの提供事業者はY5Zoneという会社で、中国移動香港はここをMVNOとして利用しています。Y5Zoneはスタバやマックなどファーストフード店もカバーエリアなので、ちょっと一服のついでにWiFiに接続できちゃうわけ。利用可能なエリアはy5zone.netで調べられます。
ホットスポットの設定も迷うところなし |
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ホットスポットのパスワードは、スマホから“*124*(6桁の使いたいパスワード)#”と発信すれば申請OK。スクショの例では“123456”としています。
そして香港のスタバへ行きSSID“CMHK”を選んで接続。ブラウザーを開くとログイン画面になるので“Prepaid Card Customers”を選び、SIMカードの台紙に書いてある電話番号と先ほどセットしたパスワードでログインできます。
香港激安データ通信利用術、いかがでしたか? 香港以外でも1日100円程度でデータ定額できる国も結構ありますから、もし海外に行くことがあればSIMロックフリースマホをぜひ使いたいもの。
ドコモもSIMロックを解禁しましたから、将来は海外で活用しやすくなりますね。そちらも楽しみなものです。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
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