サムスンは、世界市場での端末ラインアップや同社の位置づけを説明する会見を開催した。
プレゼンテーションを行なったサムスンテレコムジャパンのオウ・チャンミン部長によると、同社は'05年に販売台数が1億を突破。その後も順調に規模を拡大し、昨年は2.8億台のセールスを記録した。以前はフィーチャーフォンが主力だったが「スマートフォンで世界が変わったと見て対応を急いだ」(オウ・チャンミン部長)といい、昨年には日本でも発売された『GALAXY S』を投入。スマートフォンだけでのシェアは10.6%を超え、専業メーカーのHTCを抜き去り4位となった。
サムスンテレコムジャパンのオウ・チャンミン氏 |
昨年の販売台数は2億8000万を超えている。 |
スマートフォンのシェアも急成長し、昨年第3四半期にはHTCを抜き、BlackBerryを販売するRIMの背中を追う。 |
アンドロイドはバリエーションを広げており、『GALAXY Ace』や『GALAXY Gio』のようなコンパクト機も開発。「プレミアム端末だけでなく、より安価なものも提案していく」(オウ氏)とし、2位アップルや3位RIMを追撃する構えだ。一方で、「ユーザーニーズは多岐に渡る」(オウ氏)ため、あえて複数のプラットフォームに対応。GALAXYシリーズのアンドロイドだけでなく、マイクロソフトのWindows Phoneや、キャリアやメーカーが共同で開発したLiMoを搭載するスマートフォンも開発している。これらに加え独自OSの“Bada”もあり、これを搭載する『Wave』、『Wave Ⅱ』は「デザインと持ちやすさが評価され、フランスではずっとNO.1を取っていた」(オウ氏)と、欧州を中心に人気を博している。
アンドロイドだけでなく、独自OSの“Bada”や、“Windows Phone”“LiMO”といったプラットフォームの端末を開発。
来年のフラッグシップは『GALAXY SⅡ』で、独自に開発した1.2GHzのデュアルコアCPU(発表時よりスペックアップした)や、最大21MbpsのHSPA+に対応しながら、最薄部8.49mmとスリムなのが特徴。サブピクセルを1.5倍にし、文字の精細感が上がった“スーパーAMOLEDプラス”も搭載する。また、サムスンは地域のニーズに合わせたカスタマイズも得意としており、GALAXY SⅡにも3つのバージョンが存在するという。
ひとつ目がW-CDMAのグローバル版、2つ目がアメリカなどが中心のCDMA版、そして3つ目が韓国などに投入されるDMB(モバイルテレビ)搭載版だ。オウ氏は「ぜひこのスピード感をお客さまに体験していただきたい」と、日本発売に向けての意気込みものぞかせた。タブレットに関しては、2月にバルセロナで開催されたイベント、“Mobile World Congress”で『GALAXY Tab 10.1v』を、3月にアメリカで開催された“CTIA WIRELESS”ではさらに薄型化した『GALAXY Tab 10.1』のほかに、8.9インチの『GALAXY Tab 8.9』を発表している。
2月の“Mobile World Congress”で発表された『GALAXY SⅡ』。 |
アンドロイド3.0搭載の『GALAXY Tab 10.1v』 |
『GALAXY Tab 8.9』はモックを展示。アンドロイド3.0タブレット初となる独自UIにも期待が集まる。 |
なお、現在日本で発売中の『GALAXY S』については、「12月から2月までずっと1位だった。セラミックホワイト発売以降、黒と白の比率が5対5になっている」(オウ氏)との状況を語った。アンドロイド2.3へのアップデートは「キャリアとの相談が必要で勝手にはできないが」(オウ氏)と前置きしつつ、「常に新しいものが使えるのはスマートフォンの大きな特徴。これには最新のOSが欠かせない。もう少しお待ちください」との見通しを示した。
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