エプソンが、『プロセレクション』というハイアマチュア&プロユーザー向けラインの最新モデル『PX-5V』を発表しました。08年に発売された『PX-5600』の後継です。
『PX-5V』
実売価格は8万円台後半
発売日 2月下旬予定
インクの構成を説明しますね。一般的なプリンターはC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色を基本に構成されています。
でもPX-5Vは9色! すべて顔料インクです。
1.『マットブラック』
2.『フォトブラック』
3.『グレー』
4.『ライトグレー』
5.『シアン』
6.『ライトシアン』
7.『ビビッドマゼンタ』
8.『ビビッドライトマゼンタ』
9.『イエロー』
↑どうだっ これが9色インクだっ なおインクカートリッジのサイズは PX-5600の2倍以上になりました。 |
マットブラックはマット紙用の黒インク。フォトブラックは光沢紙用の黒インク。なぜ使い分けるのかというと、顔料インクは紙にしみ込まず表面に乗るので、紙の質感を生かすよう2種類用意しているのです。
※ちなみに、どちらかしか使わないので、インク数は9色ですが同時に使うのは8色です。
※PX-5600ではこの2つのインクを入れ替えて印刷する必要がありました。PX-5Vでは同時に搭載でき、印刷時に自動で切り替えるようになっています。
グレーが2種類あるのもポイント。カラー写真においてもグレーは重要で、カラー表現が安定し色ねじれが発生しにくくなり、階調性も豊かになります。
階調性の豊かさを文章で表現すると、淡い色でも浅くならず、濃い色でもつぶれなくなります。
あと特徴的なのはビビッドマゼンタとビビッドライトマゼンタ。この2つによって、ブルーとバイオレット領域の色を正確に再現できます。
すごいですね!
おもな改善点は、
・インク滴の最小サイズ 3ピコリットル→2ピコリットル
これにより2ピコ、3ピコ、7ピコ、3種類のインク滴を打ち分けてより滑らかに階調を表現できるようになった。
・手差し給紙が前面から可能に
前面に用紙をセットすると背面に向かって用紙が送られ、スイッチバックして再び前面に排出される。
高めのラックなどに置いた場合、背面給紙では使いにくいですよね。その点を改善したわけです。いったん用紙を背面に出すぶんの設置面積は必要ですが……。
・印刷スピードが向上
プリントヘッドのノズル数はPX-5600から変化ないが、ヘッドの移動速度が20パーセント向上した。
・インクカートリッジを大容量化
「インクがすぐになくなってしまう」というユーザーの声に応えたそうです。
・2.5インチカラー液晶を搭載
PX-5600では上面にあった操作パネルを前面に移動、さらにカラー液晶も搭載し、操作性が向上しました。
もちろん有線/無線LAN両対応。PictBridge対応のデジカメとUSBで接続して、直接プリントすることもできます。
PX-5V | |
解像度 | 5760×1440dpi |
インク数 | 9色 |
最小インク滴 | 2ピコリットル |
対応用紙サイズ | A3ノビ |
インターフェース | 802.11b/g/n、10Base-T/100Base-TX、USB 2.0 |
本体サイズ/重量 | |
実売価格 | 8万円台後半 |
発売日 | 2月下旬予定 |
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