タブブラウザーの最大のポイントはやはりタブの使いやすさにつきる。リンクをクリックしたときに、新しいタブで開くのか? 開いた場合どの位置でタブが開くのか? タブを消すボタンはどこか? など、こういった細かな機能はブラウザーを長く使う上で重要だ。
つまらないプロセスが塵も積もれば山となるわけで、無駄な時間とストレスを蓄積していくことになる。これを避けるためにもタブに関する拡張機能は一番最初に入れておきたいところ。
Super Tab Modeでタブを多段表示。 |
これらのタブ設定が可能な拡張機能では『Tab Mix Plus』が有名どころだ。複雑な設定から簡単な設定までかゆい所に手が届くすぐれた拡張機能だが、その多機能さゆえに軽快さにかけるのも事実。それに拡張機能なんて知らない間にどんどん増えてしまうもの。ブラウザーもメタボはまずい! できるだけ重いものは避けて、必要なものだけを入れたい。
特定のページを固定表示しておくタブロック機能。ロックするWebページをあらかじめ指定しておくこともできるので、Googleなどで検索するときに重宝する。 |
そんなFirefoxユーザーにお勧めなのがこの『Super Tab Mode』。 タブの表示方法から多段表示といった基本はしっかりおさえ、さりげなく便利なショートカット機能を搭載。シンプルながらよく使えるタブロック機能や、重たい画像を一瞬で消せるブロック機能も魅力だ。
■インストール
mozillaのAdd-ons for Firefoxサイト内にある『Super Tab Mode』のページにアクセス。Firefoxのバージョンが適合しているか確認して【Firefoxへ追加】ボタンをクリック。
Add-ons for Firefoxのサイトからダウンロード。 |
クリックするとソフトウェアのインストールダイアログが起動。真ん中の【Super Tab Mode】部分をクリックして数秒待つと、ダイアログ下部の【インストール】ボタンがクリックできるようになる。
ボタンが【今すぐインストール】に変わったらクリック。インストール完了後にFirefoxを再起動すれば、拡張機能を使用できるようになる。 |
■起動方法
Firefoxの再起動が完了したら、次はSuper Tab Modeを起動して設定を行なおう。ファイルメニューの【ツール】から【アドオン】を選択する。
アドオンダイアログが起動するのでアイコンの【拡張機能】を選択しよう。表示されている拡張機能の中からSuper Tab Modeを探して【設定】ボタンをクリックすればオーケーだ。
アイコン右下にある【設定】ボタンをクリックすると、Super Tab Modeの設定が起動する。 |
■一般機能【その1】 基本的な設定をしておこう
それでは基本設定をするため、一般設定の“タブ1”を見てみよう。ここでは新しいタブを開く場所やタブバーの場所を選択できる。液晶サイズの天地幅に余裕があれば“タブが多すぎると複数行に表示する”にチェックを入れるのもよいだろう。なお、“タブを開く”枠内で使われる“背面のタブ”という言葉は、現在開いているタブの右側にタブを開くという意味。
一般設定の“タブ1”。いろいろ試して自分好みの設定をみつけるのも楽しい。 |
■一般機能【その2】 ダブルクリックでタブを閉じる
続いて一般設定の“タブ2”に進もう。“タブを閉じる”枠の一番上にある“ダブルクリックでタブを閉じる”はチェックを入れておきたい便利な機能だ。さらに、“閉じるボタンの表示”で“現在のタブのみに表示”や“どこにも表示しない”に設定してしまえば、タブのタイトル部分もだいぶ見やすくなるだろう。
一般設定の“タブ2”。“最近閉じたタブ”枠ではタブを復元する際の最大表示件数も指定できる。 |
■一般機能【その3】 右ボタンを押しながらマウス移動でスクロール
さらに、一般設定の“ウィンドウ/その他”を確認しよう。ホイールではなく、マウス操作でスクロールできるようになる機能などがある。利用したいときは“右ボタンを押しながらスクロールするとPgUp/PgDnにする”をチェックしよう。
“ウィンドウ/その他”ではポップアップウィンドウの操作もできる。 |
■以外に使える“ページロック機能”
次はページ・ロック機能、通称タブロックといわれる機能を見てみよう。ロックされたタブ内でクリックしたリンクはすべて新しいタブで開くようになり、元のタブで表示したページは維持されるというものだ。検索エンジンの検索結果を展開していくときなど便利に使える。ロックと解除はショートカットでカンタンに行なえるのもポイントだ。
“ページ・ロック機能”。ロックしたタブの色を指定することもできる。自分好みの見やすい色を設定しよう。 |
ロックしたタブは色が違うのですぐわかる。 |
■ページ・ロック機能をさらに便利に使うテク
ページ・ロック機能では前もって使用するサイトをリストとして登録することもできる。【リスト管理】ボタンをクリックすると“自動的にページをロックするURLリスト”ダイアログが立ち上がる。上部の“ページの自動ロックを有効”チェックボックスにチェックを入れ、画面下のURLボックスにロックしたいページのURLを入力して「追加」ボタンをクリックすれば登録できる。
自動的にページをロックするURLのリスト。検索サービス系を登録しておくと便利だ。 |
さらに、URLに正規表現の指定もできる。正規表現とは文字列を記号パターンで表現するというもの。使いこなせればかなり便利な機能だ。(※正規表現については記事末でも解説)
今回は、Googleの検索結果ページすべてにロックをかける設定を紹介しよう。【リスト管理】ボタンをクリックし、下記のURLを登録して【OK】ボタンを押せば完了だ。
Googleの検索結果ページをすべてロックする正規表現だ。 |
■ブロック・隠し機能 ショートカットで画像と広告バッサリカット!
ここで注目なのがブロック機能だ。この手の機能は他の拡張機能にもあるがSuper Tab Modeではショートカットで起動できるのが便利。あまりにも重い画像やFlashバナーなどを見たくない場合すばやく消すことができる。音楽ファイルなどを指定することも可能だ。
“ブロックを有効する”枠の“ブロック範囲”でブロックするデータを選べる。ためしに“すべての画像”を選択。 |
実行前。ページ内のすべての要素が表示されている。 |
実行後。画像や動画が表示されなくなる。表示されているのはCSSで処理された背景画像だ。 |
■キャッシュ管理機能
Super Tab Modeではディスクキャッシュのサイズや置き場所の設定、メモリキャッシュやオフラインキャッシュの容量を設定することができる。いろいろな調整を試して自分の環境にあったポイントを探そう。
Super Tab Mode
バージョン:1.61
フリーソフト
作者:yunshan
(バージョンは記事掲載時のものです)
※【正規表現とは】
今回は簡単なさわりだけちょっと見てみよう。一見難しく感じるかもしれないが、具体例で見るとそれほどではないことがわかるはずだ。
例えば、一番頻繁に使う「*(アスタリスク)」を使った場合。次の文字列
週刊アスキー*号
は、以下のような文字列を表現している。
週刊アスキー最新号、週アス4月2日号、週刊アスキー増刊号、など他多数
「*(アスタリスク)」は1文字以上の文字列の組み合わせを表現する記号だ。今回の場合「週刊アスキー」と「号」の間に一文字以上の文字列が入っているものすべてを表現している。
次によく使う「.(ピリオド)」の場合は、任意の一文字を表現する。
次の文字列
週刊アスキー秋葉原限定版.月号
とした場合は、
週刊アスキー秋葉原限定版1月号、週刊アスキー秋葉原限定版2月号、……、週刊アスキー秋葉原限定版9月号
などを表現している。一文字なので「週刊アスキー秋葉原限定版10月号」は「10」で2文字なのでこの表現には含まれない。といった具合だ。他にもたくさんの記号や表現方法がある。表現はソフトウェアによって違っていたりするので詳細はそれぞれ確認してみよう。
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