サイトにアクセスしたユーザーのうち、何らかの理由でページから離れてしまった人の割合を“離脱率”という単位で表わします。ほかのサイトに行ってしまわれては困るので、離脱率を使ってそのページの人気度を測り、内容の改善に役立てるわけです。さらにいうと……。
離脱率を分析材料に使えば、そのサイト(各ウェブページ)が抱える問題点をあぶりだす! なんてこともできたりします。
まずは、なぜそのページを離れてしまったのか、離脱率が高くなる理由を考えてみましょう。
A:ページ内容に不満があったので、さらに別の情報も見たくなった
B:ページ内容には満足できたが、さらに別の情報も見たくなった
逆に、そのページで離脱せず、同じサイト内の別ページに移動したケースについて考えてみます。
C:ページ内容に満足でき、さらに同じサイト内の別ページの情報も見たくなった
D:ページ内容に不満があり、同じサイト内の別ページを見たくなった
ほかにも似たようなパターンはありそうですが、まとめると上記4とおりではないかと思われます。 試しに、各ケース別に分析して個別に改善案を練ってみましょう。
A:ページ内容をユーザーにとって有益な内容に改善する。離脱を防ぐため、同じサイト内に関連する内容のページを設置し、リンクを設定する。
B:内容の改善は必要なし。離脱を防ぐため、同じサイト内に関連する内容のページを設置し、リンクを設定する。
C:内容の改善は必要なし。離脱を防ぐ仕組みもあるので、現状維持に努める。
D:ページ内容をユーザーにとって有益な内容に改善する。離脱を防ぐ仕組みは問題なし。
パッと思いつくのはこんなところでしょうか。もちろんこれらは一例なので、ほかにもいろいろなアイデアが出せそうですね。
さて、ここまでを振り返ってみると、
“離脱率を下げる=ユーザーを囲い込んで同一サイト内だけを回遊させる”
という図式が成り立っていることに気づいた方もいるのではないでしょうか。
実はメディアサイトやショッピングサイトのほとんどはPVを稼いだり商品への接触を増やすべく、この図式に沿ってあの手この手でサイト内を回遊させて、ユーザーを自サイトから離脱させないような工夫をしています。
アマゾンを例にとってみましょう。
アマゾンが自サイト内へのリンクがついたおススメ商品画像を掲載しているのは、上記4パターンでいえば『C』と『D』の状況を意図的に作り出しているわけです。 さらにコメント欄では外部サイトへのURLを掲載できない仕様になっています。これは『A』または『B』の状況になったときに、アマゾンから離脱させないためのいわば防衛策といえます。
自分のブログやサイトをお持ちの方は、離脱率に注目してアクセスデータを見てみてはどうでしょう。ページ別の人気度はもちろん、人気サイトに育てるためのヒントが見つかるかもしれませんよ。
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