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ACアダプタの持ち運びもシンプルに

ケーブル1本で何でもできるUSB Type-C搭載がマシン選びのキモ!

2020年01月08日 09時00分更新

標準搭載が当たり前になったUSB Type-C

 最近はスマホで主流になっているUSB Type-C端子。その波はモバイルノートPCにも波及し始めている。従来のUSB端子(Type-AやMicro USB)と違い、端子に上下はなく、Micro USB並みのコンパクトなサイズ。それでいて、働き方改革にも影響する機能性を持った重要なインターフェースなのである。今回は、そんなUSB Type-C端子搭載マシンの活用術を紹介しよう。

USB Type-C端子は、上下がないためスムーズに挿せる

 まずは、USB Type-Cについてざっくり解説しておこう。USB Type-Cが登場したのは2014年のこと。USB 3.1に対応し高速転送(10Gbps)が可能になるため、次世代のUSB端子として期待されたが、MacBook Pro 2015で採用されたものの、おもったほど採用する製品は伸びなかった。

 データ転送の規格とは別にUSB Power Delivary(PD)という給電に関する規格がある。USB Type-Cはこの規格も考慮した仕様になっており、最大100Wの給電を可能にした。従来の端子では最大7.5Wが上限だったため、かなり大きな電力を供給できるようになっている。

 2016年にUSB Type-Cのみの規格にしたUSB PD 3.0が登場し、パワールールの導入により、充電器の仕様がワット数で表され、ボルト数やアンペア数を気にすることなく機器を選べるようになる。また、USB PD対応充電器と接続したとき、情報をやり取りするラインが用意され、急速充電可能な電力が選択できるようになり、充電時間の短縮も可能にしている。

写真は、ちょっと古いPD対応のUSB Type-C充電器だが、従来よりワット数が高いので充電時間も短縮される

 さらに、USB以外の信号を流せる「オルタネートモード」という仕様があり、これを利用することで映像出力もできるようになった。ただし注意が必要なのがUSB PDとコネクター形状が同じThunderbolt 3とでは仕様が違うため、対応ディスプレーを導入する際は、接続するマシンの仕様に合わせたものにする必要がある。

 これらの規格、仕様をUSB Type-C搭載マシンに組み込むことで、それぞれの機能が使えることになるが、どこまで組み込むかはメーカー次第。そのため、USB Type-C端子を搭載したマシンだからといって、すべての機能が満たされているというわけではなく、単なるデータ通信しかできなかったり、映像出力ができなかったりといった場合もあるので、導入する際はきちんと仕様を確認する必要がある。

 また、ケーブルにも単にデータだけのものや、充電にも対応したもの、映像にも対応したものなど、さまざまな種類が出回っている。とくに充電と映像に関しては、認識用のチップが組み込まれている必要があるため、購入する際はきちんと確認したい。

 こうした規格の仕様は年々更新され、現在はだいぶ仕様が固まってきたので、それに合わせてようやくUSB Type-C搭載マシンやスマホが普及してきたのだ。

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