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中世のボヘミア王国忠実に再現した『キングダムカム・デリバランス』開発者インタビュー

2019年08月07日 11時00分更新

周回プレイしてもさまざまな過程が経験できる

――ゲームの舞台は今のチェコ共和国にあたる、中世のボヘミア王国とのことですが、マップなんかもそのまま再現されているんでしょうか?

トビー フィールドマップはある地方を元にして作っているのですが、最初に参考にした資料は衛星写真でした。もしGoogle Earthで同じ場所を見れば、山や川などはゲームと同じ地形であることがわかるでしょう。ただ、そのまま実装してしまうと、何もない退屈も部分もできてしまうので、そういった冗長な部分はカットして、村や都市をお互いに詰めたりしました。

――そこに登場する人々も実際にそこにいた人たちということでしょうか?

トビー 重要な登場人物は実際に歴史上に名前が残されている人々ですが、そして町や村に生活する人々は架空の人物になります。主人公が最初に住んでいるスカリッツの村はゲームの序盤で襲撃を受けて炎上します。これは歴史上実際にあった事件を元にしていて、スカリッツは実際にあった村ですし、襲撃も実際に起きた出来事です。

――ちょうどいいので、その主人公の話というか、メインストーリーの話を聞きたいのですが、ヘンリーはフィクションと伺いましたが、どういった人物なのでしょうか?

トビー ゲームのプレイの仕方によって変わるが、ゲーム開始時点では一言で言うとお母さん子で未熟な若者ですが、最終的にはさまざまな苦境を乗り越えていくことで成熟していきます。ただ、そこに辿り着くまでの過程ではさまざまな選択肢があり、プレイヤーの行動次第でヘンリーも人物像も変わります。プレイの仕方によっては終盤まで誰も殺さずに進めることもできるぐらい自由なので、殺人鬼にすることもできるし平和主義者でいることもできます。

――ということは、メインの展開の中で起きる事件に関してもさまざまな解き方が許されているということでしょうか?

トビー 史実に基づいた出来事は変えることはできませんが、そこに至るまでの過程はプレイヤーの行動によってさまざまな道筋を辿ることになります。

主人公が英雄になるのか、それとも悪党になってしまうのかも、すべてプレイヤーの選択次第

――やはりとても自由度の高いゲームという印象ですね。となると、たとえばクエストの解法が今何通りもあるとすると、一度クリアした後も何度も楽しめるゲームになってるということでしょうか?

トビー その通りです。ストーリーのプロットは変わりませんし、エンディングはひとつですが、そこまで辿り着く過程が変われば、見たことのないサイドクエストをプレイすることもあるでしょうし、新しいDLCがリリースされればまた出来ることが増えるでしょう。

――そのDLCというのはもう既に海外版では出てる物ですよね?

トビー すでに全部で4本のDLCがリリースされています。

――最後に、日本のユーザーにメッセージがありましたらお願いします。

トビー 日本でのリリースにとても興奮しています。KCDが日本でどう受け止められるのかに不安な部分もありますがが、日本に限らず全世界で史実に忠実なゲームは少ないので反応が楽しみでもあります。こうした歴史重視タイプのゲームとはどんなものかを、ぜひ日本のみなさんにも体験して頂ければと思います。

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