液晶サイズはそのままに一層の小型化を図る
日本HPの「HP ENVY x360 13」は、13.3インチのタッチ対応液晶ディスプレーと360度回転するヒンジ機構を備えたコンバーチブルタイプの2in1 PCだ。アルミニウム素材を用いた上質な外装や、極細ベゼルを採用した洗練されたデザイン、持ち運びやすい薄型軽量ボディなどが特徴で、同クラスのモバイルノートPCの中でも抜群の人気を誇っている。
今回発表された新モデルは、その基本的な特徴やコンセプトを受け継ぎながらも、より一層の小型軽量化を実現しているのがポイント。本体サイズは従来から奥行きが3mm、最薄部の厚みが0.5mm減り、質量も0.03kgほど軽くなっている。正直なところ微妙な差で、持ち比べてみてもほとんど分からないくらいなのだが、普段の生活の中でその差を意識する機会は意外に多い。
たとえばA4書類と重ねて一緒に持ち運ぶ際、従来は本体奥行きがA4用紙の横より少し長いためその分出っぱっていたが、新モデルはほぼ同じ長さでぴったり揃うようになった。
また、液晶ディスプレーの上下のベゼルも少し狭くなっているため、PC使用時にベゼルを意識することが少なくなった。従来は左右のベゼル(5.77mm)に比べて上下のベゼルが太く若干間延びした感じだったのだが、新モデルではその印象が薄くなり、より洗練された雰囲気になっている。
本体がシュッとなったにもかかわらず、インターフェイスは従来通り。本体左側面にUSB3.1 Gen1とヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートを、本体右側面にはmicoroSDカードスロット、USB Type-C 3.1 Gen1、USB 3.1 Gen1、電源コネクターを搭載する。ちなみにUSB Type-Cポートは映像出力やPC本体の充電にも対応している。
細部のデザインへのこだわりも従来通りだが、本体底面の通気孔がドットから三角形のパターンに変更されるなど、より遊び心が感じられる仕上がりになっている。
使い勝手を向上する機能が満載
ディスプレーはIPS方式のフルHD液晶を採用しており、視野角が広いのが特徴。グレアパネルのため鮮やかな色の再現性やコントラストが高く、写真や映像がくっきり際立って表現される。また、タッチ対応のため指で画面に直接触れて操作することが可能だ。
ディスプレー部分はクルッと360度回転することができ、その角度を変えることで「ノートブック」、「タブレット」、「テント」、「スタンド」、「フラット」の5つのスタイルで使用できる。このあたりの使い勝手は従来通りだが、利用シーンに合わせて柔軟に変形できるのはやはり便利だ。
画面上部のベゼルにWebカメラが内蔵されているのもこれまで通りだが、新モデルでは本体右側面に、そのカメラ機能のオン/オフを切り替えられるキルスイッチが搭載されている。これによってLINEやSkypeなどでビデオ通話をしたくない場合などに、ワンタッチでカメラを無効にできるようになった。実際にWindowsのカメラアプリで試してみたが、キルスイッチで機能を無効にしていると「カメラが見つかりません」と表示され、完全にシャットアウトされる。これなら盗撮などの心配もしなくてすみそうだ。
このほか、キーボードやタッチパッドも従来通り。キーピッチは約19mmと余裕があり、キーストロークは浅めながらタイピングは快適だった。タッチパッドは若干天地が狭くスクロールなどがしづらく感じたが、レスポンスは良好で細かい操作やジェスチャーなどはやりやすかった。
ちなみに、新モデルではパームレストの右側、ちょうど矢印キーの下あたりに指紋センサーが内蔵されており、Windows Helloなどで使用することができる。キーボードやタッチパッドを操作しているときにうっかり触れてしまうようなことがなく、邪魔になりにくいのは好印象だ。
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