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味も香りも変わらないけれど:

金粉入りペヤング 金の量が少ないっ……!

2019年04月08日 17時30分更新

「ペヤング ソースやきそば 金粉入り」
まるか食品
270円
http://www.peyoung.co.jp/products/1191/

なぜ金粉を入れたのか説明がなく、不安になる

 古代ギリシアの時代から、多くの学者、あるいは(自称)魔術師たちが、錬金術によって、卑金属から金をはじめとする貴金属(または、それを可能にする「賢者の石」)を作り出そうと試みてきました。

 現代から見れば誤った知識や思い込みがほとんどであったにせよ、錬金術師たちの膨大な試行錯誤の積み重ねは、科学の歴史の発展に一役買ったわけですし、今日の我々にとってもファンタジー世界への憧憬をかきたてる格好の題材になっているのです。

 その金を、ぽいっちょ! ペヤングに入れるのね~ん! 現代社会で許されるぜいたくといえるかもしれませんが、冷静に考えると不可解な行為です。ゴールドラッシュに沸いた19世紀のアメリカの人たちが、金粉をカップ焼きそばに入れるのを見たらどう思うでしょうか。

「祝 限定販売金粉入り」という、商品説明でしかないくす玉

 まるか食品は「ペヤング ソースやきそば 金粉入り」を4月8日から限定発売しています。価格は270円。

 通常のペヤングと異なる点は、ソース、かやく、ふりかけ・スパイスだけではなく、金粉が入っていること。湯切りを終えたあと、ソースをよく混ぜ合わせ、ふりかけ・スパイス、金粉を好みでかけて食べます。

側面もどことなく豪華に見える気がする

栄養成分表示を見ると、通常のペヤングソースやきそばと微妙に違います

 栄養成分表示を見ると、カロリーは通常のペヤングが544kcalに対して金粉入りは559kcal、炭水化物は通常のペヤングが64.9gに対して金粉入りは66.0gなど、微妙に変化があります。金粉のみでそこまで大きく変わるとは思えないので、かやくやソースなどに何らかの工夫があるのかもしれません。

 しかし、なぜ、金粉入りなのか。そして限定なのか。説明はありません。メーカーの商品説明には「金粉を使用した、華やかなやきそばです」以上のことは書いていない。

 新年度が始まるからとか、新元号が発表されたからとか、なんとなく、祝祭ムードのある商品を出す理由は思いつきます。でも、まるか食品は、決定的な答えを提示してくれません。パッケージには「祝! 限定販売金粉入り」というくす玉があるものの、それ以上のヒントはありません。

 仮に、あなたが、出社なり出勤なりしたところ、周りの人たちが着飾って現れ「おめでとう!」と言いながらクラッカーを鳴らしひとしきり騒いだあと説明なく持ち場に戻ってしまい、その理由をいっさい教えてもらえず、そのままいつもどおりの日常がスタートしたら怖くないですか? そんなシュールな趣きさえ感じられます。

ペヤングの原材料名に「金箔」という2文字が入るのは史上初では?

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