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積極的に欧州市場へ挑戦するスタートアップの声

ジェトロと支援スタートアップが欧州のイベント出展の成果を披露

2019年03月28日 11時00分更新

 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、スタートアップの海外展開を支援している。今、ジェトロが特に力を入れているのが、ヨーロッパ市場の開拓だ。2019年3月22日に開催された「JAPAN INNOVATION DAY 2019 by ASCII STARTUP」の展示ブース会場には、ジェトロの支援プログラムを通じて欧州の展示会に出展した支援スタートアップがブース展示した。

 今回の出展の目的と、本年度のジェトロのプログラムについて、独立行政法人 日本貿易振興機構(ジェトロ)知的財産・イノベーション部 イノベーション促進課 新田沙織氏に聞いた。

独立行政法人 日本貿易振興機構(ジェトロ)知的財産・イノベーション部 イノベーション促進課 長谷場 純一郎氏、新田沙織氏(右)

 両者は2018年度、ジェトロのスタートアップ海外展開支援でヨーロッパ市場の開拓を担当。フランス・パリの「VivaTechnology」、イギリス・ロンドンの「TechDay London」、スペイン・バルセロナの「4YFN」での出展支援、またドイツ・ミュンヘンでは、BMWなどドイツ大手企業と日本企業のマッチングイベント「オープンイノベーション商談会」を実施。今回のJIDの展示ブース会場には、これらの展示会や商談会に参加した支援スタートアップが成果披露の場として出展した。

 「スタートアップの方にとって、ジェトロは自分たちには縁がない機関だと思っていらっしゃるかもしれません。でも実際は、ジェトロのプログラムを活用しているスタートアップは、2018年度ジェトロのプログラムを活用したスタートアップは150社程度にもなりました。実際に海外出展した企業と接点を持っていただくことが、スタートアップの海外展開を促進する第一歩になると考えました」と新田氏。

 もうひとつの狙いは、大企業の来場者がグローバルで活躍する多くのスタートアップの存在を知ることで、協業の展開へとつなげることだ。出展にあたり、日本にオフィスがある外資系企業を招待しており、日本のスタートアップとの連携に期待しているとのこと。

 「海外展開は時期尚早」、「展示会に出ても得るものがなさそう」、「英語でのピッチや商談に自信がない」と海外展開をためらっているスタートアップもいるのでは。しかし、海外イベントで得たフィードアップによってプロダクトの価値が向上するなら、それだけでも世界に行く意味がある。海外ピッチなどに向けたトレーニングも用意されている。

 2019年度の支援事業では、8つの海外イベントへの出展を予定。自社のプロダクトやステージには、どの地域やイベントが合っているのか、といったところから相談に乗ってもらえるのでまずは問い合わせてみよう。また、過去のプログラムに参加したスタートアップにくわしい話を聞きたい人には、つないでもらうこともできる。最新のイベント情報は、ジェトロの「イノベーション・スタートアップ」のサイトのほか、Facebookページ「JETRO Innovation」でも発信しているので、海外展開を目指すスタートアップは、フォローしておこう。

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