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沖縄と九州を東シナ海経由で結ぶ新たな海底ケーブル

2019年03月02日 09時00分更新

容量は激増しても
ケーブル敷設に必要な技術や経験は変わらない

 斎藤氏は海底ケーブルの敷設について、「容量でいえば50年前から約260万倍になっており、技術革新は目覚ましいものがある。とはいえケーブルの陸揚げは技術者が現場で判断しながら、職人の技術が必要という点は50年前と変わらない」とし、約50年の間に蓄積された技術と知見が強みであると話した。

海底ケーブル敷設は50年前と現在とを比較すると、使用する機材などは変わっているが基本的な作業は同じ

2019年に新しいケーブルシップを運用スタート。今回の作業にも携わる予定

 工事の進捗状況については「現在海底の調査を進めているところ。それに合わせてシステムの全体の設計をして、夏以降にケーブルをひく段取りになっている」(山森氏)。

 発表会のあとに、参加した記者に向けて現在稼働中の沖縄県八重瀬町にある海底線中継所の見学も実施された。中継所内は安全性のため撮影禁止ではあったが、現在の運営状況などを解説。災害で停電などがあっても、自家発電で運用できるようになっているなど、ネットワークが遮断されないような体制がとられていた。

沖縄県八重瀬町にある海底線中継所。1975年から運用している

海底中継所からのぞむ海岸線。この海中から宮崎県までケーブルがつながっている

使用されている海底ケーブル。浅瀬のほうがサメにかじられたり、船のアンカーにひっかかったりと断線しやすいため太いケーブルを使う

中心の細い数本のケーブルが光ファイバー

海底ケーブル中継機の模型。これで光を増幅させたり、保守点検用のデータを取っている

KDD時代に使用していたケーブルシップの模型


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