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『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』に続く6本目の快挙を達成

『運び屋』クリント・イーストウッド最新作 4つのポイント解説!

2019年03月09日 16時00分更新

3.88歳なのにベッド・シーンを演じるワケ

 今作では、88歳のイーストウッドが演じるアールが麻薬を取り引きするホテルと、麻薬カルテルの住処で女性と肉体関係を結んでいる。しかも、両方とも女性2人だ。

 第77回アカデミー賞で作品賞や監督賞などの4部門に輝いた『ミリオンダラー・ベイビー』では、彼演じるボクシングの老コーチのフランキーが、若い女性ボクサーのマギーと唇を合わせる場面がある。公開時のイーストウッドは74歳だ。おそらく、今作はあの場面以来の艶めかしい演技だろう。

 だが、決して驚くべきことではない。劇中以外でもイーストウッドの乾きは健在だ。若い頃から女性関係はひどかったが、ここ10年だけでも彼の凄さがわかってもらえると思う。

 2013年に人生2度目の妻で35歳年下のニュースキャスターのディナ・ルイスと離婚すると、瞬く間に彼女と33年来の親友とされる女性と交際した。

 もちろん、その彼女とは破局する。けれども、その後も彼の恋愛遍歴は終わらなかった。自身が所有するホテルのサービス係である40代のクリスティーナ・サンデラと関係を結んだ。これまた30歳以上の年の差だ。

 現在は映画プロデューサーでミック・ジャガーの元恋人でもある、23歳のヌーア・アルファラと交際中だと噂されている。ついに65歳差に突入だ。

 今作の撮影時、イーストウッドは実際のアールと同じぐらいの年齢だった。しかし、弟子のブラッドリー・クーパーに「たくましいアスリートみたい」と言われるイーストウッド。彼はアールを演じるときに、年寄りの歩き方などは養鶏場をする自身の祖父を参考にしたと語っている。今作の2人の女性とセックスを楽しむ主人公は彼自身なのかもしれない。

(次ページでは「ふたりの親友に捧げた映画」)

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