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品質にコダワルiiyama液晶の開発現場の実情に迫る

2019年02月05日 11時00分更新

 前回はマウスコンピューターの飯山工場にて、同社のPC開発に関して焦点を当て、ユーザーの声を生かした新ケースを開発するにあたり苦労した点や、電源のケーブルを全て黒にするという要求に対して、どう実現したのかなどについてお話を伺った。2回目である今回は、同じ飯山工場内で開発しているiiyamaディスプレーの開発についてお話を伺ったので、お伝えしたい。

24時間365日動かし続けて性能チェック

 まず通されたのが、高温寿命試験(長期ライフ試験室)という部屋。ここには、電源の入ったディスプレーが所狭しと並べられていた。ここでは何をしているのかというと、液晶ディスプレーを長期間使ったときに何か異常が起きないかどうかの試験を行なっているという。

iiyama事業部 開発室 室長 下田正和氏

 iiyama事業部 開発室 室長の下田正和さんによると「基本的には室温を40度に設定し、実際に動作をさせています。6年以上前のモデルから最近のモデルまで、24時間365日の連続使用を行なっています。高温条件のもとで動作させることで寿命時間を加速させ、異常等を少しでも短い期間で検出することが目的です。具体的には、液晶パネルの光学特性や表示画像に異常はないか、内部回路や部品に異常等がないかどうかを確認しています。なにか問題が起きた場合は、EMS先にフィードバックをかけて同様の報告はないかチェックしています」とのこと。

 古いものだと6年以上前のモデルなので、バックライトに蛍光管を使っているものは、そろそろ寿命が来てもおかしくはないころだが、一見して調子の悪そうなディスプレーは見当たらなかった。

暗くて暑い高温寿命試験には、カラフルな色を映しだしたディスプレーが大量に並べられていた。インスタ映えする光景だ

 開発段階でも、すべての電気部品にストレスをかけ測定したデータをもとに寿命時間を算出。使用する電気部品が必要条件を満たしているか、5万時間以上、連続使用しても問題ないかを確認し、製品化しているという。そうした、高温寿命試験を行なうことで、実際にそれだけの時間動かした結果と比較できるので、今後の開発精度を高める上でも有用なテストといえるだろう。

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