cTDPの設定方法の項目名は製品によって異なる
cTDPの設定方法だが、マザーボードによって設定項目の名称が若干異なる。
ASRock B450M Proの場合は「UEFI」→「Advanced」→「AMD CBS」→「NBIO Common Options」→「System Configration」の順に開くことで設定することが可能だ。同じASRockでもA88M-G/3.1では項目名が「Target TDP」という名称になっているので注意したい。
設定自体は至って簡単で、好みのターゲットとするTDPを選択すればOKだ。
AM4世代とFM2+世代のAPUでcTDP性能を比較してみた
cTDPを試す機会をいただいたので、その効果を最新のRyzenAPUとFM2+の前世代のAPUとで比較してみよう。いくつかのベンチマークソフトを走らせたときのスコアと消費電力、CPU温度で比較してみた。
比較に使用したCPU | ||||||
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モデル | Ryzen 5 2400G | Ryzen 3 2200G | Athlon 200GE | A12-9800E | A10-7850K | A8-7600 |
コードネーム | Raven Ridge | Bristol Ridge | Kaveri | |||
製造プロセス | 14nm | 28nm | ||||
コア/スレッド | 4/8 | 4/4 | 2/2 | 4/4 | ||
クロック(定格) | 3.6GHz | 3.5GHz | 3.2GHz | 3.1GHz | 3.7GHz | 3.1GHz |
クロック(TurboCore) | 3.9GHz | 3.7GHz | - | 3.8GHz | 4.0GHz | 3.8GHz |
グラフィックス | RADEON RX VEGA 11 | RADEON VEGA 8 | RADEON VEGA 3 | Radeon R7 | ||
TDP | 65W | 65W | 35W | 35W | 95W | 65W |
cTDP | 46/65W | 46/65W | - | - | - | 45W/65W |
プラットフォーム | SocketAM4 | SocketFM2+ |
現在発売中のRyzenAPUである2モデルに加え、発売したばかりのRyzenベースで低TDPのAthlon 200GE、同じく低TDPでBistol RidgeベースのA12-9800E、そして前世代のFM2+プラットフォームより、公式にはcTDPに対応していないA10-7850Kと対応しているA8-7600を用意した。
CPU、メモリ、マザーボード以外の構成は同一とした。CPUクーラーは付属のものではなく、サードパーティーのもので統一している。
cTDPの比較に使用したパソコンの構成 | |||
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AM4環境 | FM2+環境 | ||
CPU(APU) | Ryzen 5 2400G、Ryzen 3 2200G、Athlon 200GE、A12-9800E | A10-7850K、A8-7600 | |
CPUクーラー | Thermaltake Contac Silent 12 | ||
メモリ | DDR4-2400 4GB×2 | DDR3-1600 4GB×2 | |
マザーボード | ASRock B450M Pro4 | ASRock A88M-G/3.1 | |
グラフィックス | APU内蔵グラフィックス | ||
電源 | 玄人志向 KRPW-SS600W/85+ | ||
OS | Windows10 Home 64bit 1803 |
CPU温度を比較する為、マザーボード付属のユーティリティ「ASRock A-Tuning utility」を使用してCPUクーラーの回転数を約900rpmに固定した。
AM4とFM2+はマザーボードが異なるのでCPU以外にも消費電力が変わる要素があることを承知していただきたい。
RyzenAPUのCINEBENCH R15スコアはほぼ誤差の範囲
まずは定番のCINEBENCHのスコアがcTDP有効時にどのように変化するのか確認してみた。
まず、マルチスレッドのスコアに着目するとRyzenAPUのスコアが飛びぬけていることがわかる。登場したばかりのエントリーモデルであるAthlon 200GEでも前世代のA12-9800EやA10-7850Kよりも高いことに世代の進化が感じられる。
cTDPを有効にした際のスコアだが、Ryzen 5 2400Gでは順当に少しずつ下がっており、FM2+世代のモデルと同様の傾向がある。対して、Ryzen 3 2200Gはほとんど変化がなかった。
一方、シングルスレッドのスコアはRyzenAPUの2モデルはcTDP有無による変化はほとんどないとと言って良いだろう。これについては消費電力とCPU温度と併せてみていきたい。
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