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子どもに買い与えるスマホはSIMフリー版iPhone 7が最適解なのでは?

2018年10月09日 17時00分更新

文● ノダタケオ(Twitter:@noda) 編集●ちゅーやん

 この連載の前回の記事で「子どものスマホデビューに買い替えて使わなくなったiPhoneを」「1世代、2世代前のiPhoneでもLINEやSNS、動画閲覧なら十二分」「将来引き継いでいくからこそキレイに使いたい」という提案しました。すると、「親のおさがりでiPhoneは持ちたくない iPhoneは新品がいい」という子どもの立場の反応、「それ普通。お下がりでいい」という大人の立場の反応がそれぞれありました。

 子どもたちと大人たちの意見が完全に二分化されたことは、個人的にとても興味深いものでした。

 正直なところ「子どものスマホには、買い替えて使わなくなったiPhoneを使ってもらえばいい」と考えるのは大人たちの勝手な意見であって、子どもたちにとってみれば「おさがりなんて嫌だ。新しいのがいい」というのはもっともな話です。

 前回の記事でも挙げたように「中高生が所持しているスマートフォンの内訳はiPhoneが74.2%、Androidは21.9%」で圧倒的にiPhoneのほうが人気だそうです。とはいえ、9月21日にアップルから発売された「iPhone XS」の価格は11万2800円(税別)から、「iPhone XS Max」は12万4800円(税別)からです。大人たちでさえも、そう気軽に買い替えることができなくなりました。

 最新機種である「iPhone XS」や「iPhone XS Max」でないことを我慢(妥協)できるなら、少し前の世代だとしても新品のiPhoneを狙ってみることも選択肢としてはアリなのかもしれません。

進学や就職によるスマホライフの変化に対応するための最適解は?

 この「旧世代の新品iPhoneを狙う」ことを考えたとき、私自身が考える現時点での最適解は、AppleストアでSIMフリーの「iPhone 7」を購入し、格安SIM(MVNO)と契約して運用することだと考えています。

 2世代前のモデルとなったiPhone 7はいまAppleストアで5万800円(税別)。もし、故障をしたときの保証を考えてAppleCare+を追加したときは7万848円となっており、iPhone 7でさえも購入するための初期投資は少し割高感があります。

 しかし、端末を購入するための初期投資は高くなってしまいますが、格安SIM(MVNO)を使うことによって毎月の電話代となるランニングコストはかなり安く抑えることができるはずです。

 もちろん、通信事業者から発売されているiPhoneを購入することで、さまざまな特典によって実質的な端末の価格を下げることも可能です。見た目的には初期投資がかからないお得感がありますが、この場合、契約をするうえで「2年縛り」などの制約をどうしても受けてしまうことがほとんどです。

 長い目で見た場合、進学や就職によって、今後のスマホライフはきっと変化していくはずです。そうした変化に柔軟な対応ができるようにしておきたいことを考えると、契約の「縛り」はなるべく最初からなくしておいたほうが良いように感じます。

もはや最新のiPhoneを無理して買う時代ではなくなった

 Appleストアで少し前の世代のiPhoneをSIMフリーで買うより、通信料金をずっと月1500円割り引くドコモのサービス「docomo with」の対象機種「iPhone 6s(32GB)」を選んでみるなど、実質的な端末代金のコストや月々のランニングコストを抑える手段はほかにもあります。

 ただし、端末の分割購入や契約上の縛りがあることによって、好きなタイミングで新しいスマホを買い替えたり、通信事業者を乗り換えたりする自由度が失われてしまうことも多いです。

 買い替えや乗り換えをする背景を踏まえると、もはや最新のiPhoneを無理して買う時代ではなくなったように感じます。

 大人からしてみれば、子どものスマホデビューにおさがりのiPhoneを使ってもらうのが理想的なのかもしれません。ただ、そうすることができないのであれば、無理して最新のiPhoneを契約上の縛りと引き換えで手にするより、価格が手頃となった、少し前の世代のiPhoneをSIMフリーで購入したほうが都合がいいのではないでしょうか。格安SIM(MVNO)と契約して運用するほうが「スマホ端末の高価格化時代」となったいま、賢い選択のひとつであるように思います。

ライブメディアクリエイター
ノダタケオ(Twitter:@noda

 ソーシャルメディアとライブ配信・動画メディアが専門のクリエイター。2010年よりスマホから業務機器(Tricasterなど)まで、さまざまな機材を活用したライブ配信とマルチカメラ収録現場をこなす。これらの経験に基づいた、ソーシャルメディアやライブ配信・動画メディアに関する執筆やコンサルティングなど、その活動は多岐にわたる。
nodatakeo.com

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