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経営者、テクノロジー、働き方、組織まで本音で語った

さくら、はてな、GMOペパボのトップが桜島だから語る「ここだけの話」

2018年10月11日 09時00分更新

4人が語る「テクノロジーって未来がある」

岩本:さて、もうそろそろ終了時間が迫ってきたのですが、スタッフの方から「テクノロジーってこんな未来がある話があるよ」みたいないい話をしてもらえないかという依頼が来てました。

栗栖:いきなり毛色の違うネタですね(笑)。

岩本:僕も大人の事情でいろいろありまして(笑)。特に、鹿児島であろうが、京都であろうが、東京であろうが、共通に持てるマインドってあるんですよね。ということで、最後めちゃいい話してもらえませんかね?

佐藤:これって誰が最初がいいんですかね。

栗栖:むちゃぶりが過ぎるので、岩本さんにもやってもらいましょう(笑)。

岩本:わかりました。では、佐藤さんからいって、最後私やりましょう。

佐藤:はい。自分はホームページを作っていて、新しい友達と知り合って、いまGMOペパボで社長をやっているんですが、一貫して取り組んでいるのは「個人の情報発信」。テクノロジーで個人をどんどんエンパワーしてあげたいと思っていて、レンタルサーバーも、コマースも、minneみたいな事業も、個人に表現をしてもらいたいという点は共通しています。テクノロジーで新しい表現がどんどん生まれ、世の中もどんどん楽しくなっていくと思います。

栗栖:言おうと思ったこと、全部言われちゃった(笑)。僕は鹿児島の池田高校出身なんですが、そこで僕は高校2年の時に演劇部を作ったんですよ。いまだに僕の人生の最終目標は映画監督になることなんですが、当時の鹿児島にはなんにもなかった。YouTubeもなかったので、ミュージックビデオ観ようと思ったら、電リクして採用されるの待つしかなかった(笑)。いまはYouTubeもあるし、iPhoneで動画も撮れて、編集までできる。いろいろな人と簡単につながれて、表現できる環境が整っている。

でも、思いのほか、クリエイターが出てきてない。もっと生まれてくる余地はあるし、地方も、都市も関係ないと思う。ここにいる鹿児島の人たちからもっと面白いコンテンツやサービスが出てきておかしくない。はてなも次のクリエイター、面白いコンテンツを作れる人たちをどんどん支援していきたい。そのために自社サービスを作っているし、集英社さんや任天堂さん、KADOKAWAさんなどのプラットフォーマーといっしょに仕事しているのもそういう理由なんですよね。

コンテンツを作る人をいかに作っていけるが、僕にとっても大きなテーマになっているので、ぜひこのイベントの感想をはてなブログ、もしくはJUGEMで情報発信してもらい、フィードバックをいただきたい。情報発信だったり、コンテンツ作るのって面白いな、この体験を誰かにつなげてみよう、シェアしてみようという気持ちになってくれたらうれしいです。

田中:テクノロジーって、言うても手段だと思うんですよね。さくらインターネットのスローガンで「やりたいことを、できるに変える」というのがあるのですが、まず「やりたいこと」があるべきだと思うんですよね。「できるに変える」ための手段がテクノロジーであり、そのテクノロジーによって新たなカルチャーが生まれ、いわゆるイノベーションが起こり社会が変革される。イノベーションの必要要素がテクノロジーなんだけど、結局は誰かがやりたいという情報発信やクリエイティビティによって、世の中が動かされているわけであって、テクノロジーだけにフォーカスしてはいけないと考えてます。

エネルギーや電気の革新が生まれた第二次産業革命の時、フォードは「顧客から早い馬を作ってくれと言われたけど、顧客は早い馬がほしいのではなく、早く移動できる手段がほしいのだ」と考え、テクノロジーで車を作って、社会構造を変革したわけです。いま電気がないと暮らせないじゃないですか。

20年前、ネットがなくても暮らせたけど、少なくともこの5年くらいを考えれば、ネットがなければ暮らせなくなっている。テクノロジーのインフラ化ですよね。現在進行中の産業革命では、手段としてのテクノロジーがとてつもなくでかい。テクノロジーを使えば、今までできなかったことができるに変わるかもしれない。このチャンスをみなさんにはつねに追ってほしいと思います。

岩本:ありがとうございます! もう時間ないんじゃないんですかね(笑)。

佐藤:いやいや、一番いい話!

岩本:本来、モデレーターはこういうこと話すべきではないという理念はありますが、あえてお話ししますね。

モデレーターを務めたプレジデント社 プレジデントオンライン 岩本有平氏

僕は経営者と違って、もともとSEでした。大学生のときにインターネットにユーザーとして触れ、今まで必要だった行動が一気に短くなり、体験や知識が一気に増え、胡散臭いのもいっぱいあったところに恋をした。そこで、インターネットに関わりたいと思って、伝える側と作る側のどちらかを選ぼうと思って、僕は作る側として、大分県のSIerに入ったんです。でも、全然センスがなくて、何人月という人身御供でいろんなところで働いてたら、たまたま出版社に入る機会があって、そこからオンラインメディアに所属しています。

先月までTechCrunchに5年間いたんですが、やっぱりプロダクトを作っている人に世に出てほしいです。新しいタネを作っている人って、東京だけでなく、大阪だって、鹿児島だって、めちゃいるんですよ。でも、そのアイデアの伝え方がわからない人もいるし、つくり方がわからない人もいるし、継続の仕方がわからないという人もいる。その差みたいなものを情報発信で埋めていきたいな、だってインターネットなんだからというのが記者のきっかけですね。

でも、前職の5年で確かにスタートアップの中では伝わったんだけど、まだまだ世の中に伝わってないのが、なんだかくやしくて、今までより広い世代、広い属性の人達が読んでくれている媒体にチャレンジしてます。みなさんの作っているものが、日本中、世界中の人に伝わる。その架け橋になれたらいいなと思います。なんか、やばいですね。一番しゃべってますね。要はなにが言いたいかというと、私が伝えるんで、みなさんいいプロダクトどんどん作ってください。

佐藤:めちゃいい話でした!

岩本:そんなこんなでそろそろ終わりたいと思います。みなさんありがとうございました!

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