「4種チーズの親子丼」
なか卯
8月2日発売
590円(並)
https://www.nakau.co.jp/jp/news/387
24年目の親子丼革命
なか卯の親子丼は1994年に発売され、2019年には25周年を迎える人気メニュー。丼ぶりの中でも売上はトップだという(「和風牛丼」よりも上ということになる!)。2017年に鶏肉を25%増量した以外、24年間、特製の割り下を含め、作り方を変えていないとのこと。
そのこだわりの親子丼を進化させるべく、さらなるおいしさに追求に挑戦したのが「4種チーズの親子丼」。24年もの間、親子丼の派生商品は出していなかったのに、いきなりチーズをのせてしまうあたりはかなりチャレンジ精神があると思う。
しかし、なか卯としては大まじめ。新しい親子丼を作ろうという構想は4年前(つまり親子丼を発売してから20年目)からあったという。難航の末に生まれたメニューなのだ。価格は並が590円、大盛が650円、特盛が750円、ミニが450円。ちなみに通常の親子丼(並)は490円。
発売は8月2日からだが、先がけて開催された試食会で、さっそく実食してきた。
4種チーズの親子丼の特徴は、その名の通り、ブレンドされたチーズ。割り下の風味は崩さぬままに、日本人好みの味になるようゴーダチーズ、レッドチェダーチーズ、モッツァレラチーズ、パルメザンチーズを使用している。このブレンドに苦心したそうで、おなじゼンショーホールディングスのすき家の「とろ〜り3種のチーズ牛丼」などとは配分がかなり異なるらしい。
チーズと玉子のとろける食感がウリで、やわらかい鶏肉によく絡むとのこと、また、ペッパーガーリックが付属しており、ピリッとした味わいがアクセントになるとか。
とはいえ、牛丼やカレーにチーズをトッピングするのはよくあるけれど、親子丼にチーズはちょっと聞いたことがない。ダシが効いた和風のメニューだけに、チーズとの相性がよいのか、すこし不安になる。はたして?
食べてみると、思った以上に親子丼だ。「なんだその表現は」と叱られるかもしれないけれど、要するに、予想よりもチーズが親子丼の風味を邪魔していないのである。割り下の味をしっかり残したまま、チーズのコク、食感が純粋にプラスされた感じ。
玉子とチーズの相性がよいので、やや味が濃い目に感じられるとはいえ、しつこすぎる、重すぎるというほどではない。考えてみれば、玉子とチーズ、鶏肉とチーズという組み合わせは鉄板であり、悪くなる要素はない。その上で、割り下の味を消していないのがえらい。このバランスを取るには、おそらく相当に苦労しただろう。
クリーミーなテイストになった親子丼は、ちょっとジャンクな雰囲気もありつつ、食べごたえも良好。とろとろの食感はなかなか得がたいもので、おもしろい。トッピングとしてはかなり“アリ”だ。さすがにチーズが多めな分、どっしりとした味わいなので、さっぱりと食べたい人には向かないが、そういうときは他のメニューを楽しめばよいということなのかも。
ちなみに別添えのペッパーガーリックは、味・香りともに結構インパクトがあるので、苦手な人は入れすぎないほうがよいと思う。欲をいえば、もう少しペッパーの味が強ければ、さらにアクセントとして際立ったかもしれない。
親子丼×チーズとはかなり意表をつく組み合わせに思えるが、なか卯の親子丼本来の味わいを消さずに、チーズの食べごたえをプラスしているあたり、なかなかの力作だと感じる。騙されたと思って食べてみてほしい。好きになる人、意外と多そうな予感がするぞ。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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