最新のスマートフォンはステレオミニジャックを廃止する傾向にあり、今年発売の「Xperia XZ2」「Xperia XZ2 Compact」でも同様に、ステレオミニジャックがなくなってしまいました。
ワイヤレスヘッドセットとの組み合わせが主流となっていることもあり、昔のように絶対に必要な端子ではありませんが、無かったら無かったで恋しくなるのも人間の心理です。「有線接続のほうが音質が良いに決まっている!」と考える方にとっても悩みの種でしょう。
いったいどうしたものかと考えていたら、ソニーモバイルからUSB Type-C 2-in-1ケーブル「EC270」が登場しました。サイズは11cm程度で重量は約9g。
EC270はXperia XZ2やXperia XZ2 CompactのUSB Type-C端子に接続して、3.5mmのイヤフォンジャックに変換するアダプターです。これなら、USB Type-C端子を経由して音楽を聴くことができます。ただし、一般的なUSB Type-C端子→イヤフォンジャック変換ケーブルはUSB Type-Cを占有してしまうので、音楽を聴いていると充電できないという問題が発生します。
EC270はこの問題を回避するため、イヤフォンジャックとUSB Type-Cメス端子の2つにケーブルが分離しています。つまり、充電しながらの音楽視聴が可能です。
ただし、EC270を接続した状態でのUSB Type-Cの利用にはかなり制限が加わります。まずひとつは、給電が最大5V/500mAに抑えられてしまうため、直接接続時よりも充電時間が長くなること。せっかく急速充電に対応しているのに、かなり遅くなってしまいます。バッテリーが減っていくより、増えるだけマシという感覚です。
ほかにも、3.5mmステレオミニジャックは4極のため、一部のノイズキャンセリングヘッドセットは使えなかったり、データ転送には対応していないという制約もあります。
有線イヤフォンで音楽を聴くために、ややかさばるケーブルを付けるメリットはあるのか、と思わなくもありません。シンプルに考えると、ワイヤレスヘッドセットがラクなのですが、どうしても使いたい有線式ヘッドセットがある場合は話は別です。
例えば、自分の耳の形にカスタマイズしたイヤフォンであったり、前回の連載で紹介した、外の音とXperiaの音楽をミックスして聴けるデュアルリスニングという新感覚が味わえるオープンイヤーステレオヘッドセット「STH40D」を、Xperia XZ2やXperia XZ2 Compactで使いたい場合などです。
上記のようなシチュエーションを考えると、EC270はとてもありがたいアイテムです。多少本末転倒気味ではありますが、Xperia XZ2シリーズで有線のイヤフォンジャックが使えるようになるひとつの解決策としてアリではないでしょうか。
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