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白は難しい素材、挫折もしかけた

New XPS 13の美しいデザインに迫る

2018年01月31日 13時00分更新

 デルが1月26日に国内発表した「New XPS 13」。特徴である薄型の筐体や狭額縁のデザインがさらに洗練され、いままで以上にコンパクトかつ高性能になった。

 モバイルワークがはかどるのはもちろんだが、4Kモデルも用意し、HDR動画の高品質な再生などもアピールしている。新色となる「ローズゴールド&アルペンホワイト」は女性ユーザーの利用も想定しており、XPS 13の新しい顔ができたことになる。精悍で引き締まった印象の「プラチナシルバー&ブラック」とは一味違った「エレガントさ」や「軽快感」も感じる。

 この新しいXPS 13の発表に合わせて来日したのが、マック・タナカ(Mac Toshiyuki Tanaka)氏だ。デル本社 Experience Design Groupのディレクターとして、ノートパソコンや、ディスプレーなど数多くの製品のインダストリアル(工業)デザインを手がけてきた。1月26日に開催した製品発表会でも熱弁をふるっていた。個別取材する機会を得たので、コメントを交えながら、New XPS 13について見ていこう。

上質感が増した薄型筐体にプレミアムノートのトレンドを注入

 タナカ氏は現在はシンガポールを拠点に働いている。所属するExperience Design Groupは、デル製品の工業デザインを担当する部隊。製品デザインやカラーの選定だけでなく、パッケージングやマニュアルなど、ユーザーと接点になるものすべてを手掛けている。

── まずは担当されているお仕事について教えてください。

タナカ 「インダストリアルデザインを担当しています。Experience Design Groupは、美的な観点で“よりよい”ものを作るのが役割ですが、単に見た目だけではなく、エクスペリエンス(操作の快適さ)をデザインしていくのが仕事になります。現在はシンガポールにいて、ディスプレーなどの周辺機器を見ています」

── 印象的なのはやはりアルペンホワイトの筐体。ビジネスライクなこれまでのデルにはない雰囲気があります。

タナカ 「誤解がないよう、先に言っておくと、白の筺体は個人向けのInspironシリーズなどで、2005~2006年ごろからすでに採用済みです。ただしXPSシリーズに関しては、パフォーマンスを重視するコンセプトのため、投入を見送っていました。XPSはハイエンドブランドなので、まずはビジネスをしっかりとサポートすることが大切。その次がデザインという考え方です。

 いまXPSのブランドが盛り上がり、勢いもあるので、これを広げていくために取り入れたのが今回のホワイトです」

 XPSはもともと「eXtream Performance System」つまり、パフォーマンスを重視したハイエンド機種というコンセプトから始まっている。XPS 13に関してもモバイル性能の高さが主にビジネスシーンで受け入れられてきた印象がある。

 デルとしてのビジネス拡大という意味でも、ここを軸に展開してきた。それを表すのが精悍だが無色透明なシルバーとブラックの筐体だったと言える。そんな中、新たなチャレンジとなったのが、「ローズゴールド&アルペンホワイト」という新色の採用だ。コンシューマーユース、特に女性を意識したものだという。

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