2017年10月16日、“東急アクセラレートプログラム2017 最終審査会”が東京渋谷の東急セルリアンタワーで開催された。今回で3回目となる。東急グループがベンチャー企業と事業協創を目指すプログラムで、合言葉は「ベンチャーとともにイノベーティブな街作りを!」。これまでの募集テーマは交通、生活サービス、都市開発、広告・プロモーション、インバウンド・トラベル、IoT・スマートホームという領域だったが、今回はデジタル・マーケティング、スポーツテック・次世代スポーツ、エンターテック・次世代エンタテイメント、ヘルステック・ヘルスケアサービスの10領域での募集となった。
今回、応募企業数は138社。選考の後、28社と面談し、さらに厳選された6社が今回の最終審査会に登壇することになった。
6社のプレゼンの結果、最優秀賞である東急賞(賞金109万円)を受賞したのは、「WAmazing」(WAmazing)だった。
東急電鉄が展開するシェアオフィスを1年間利用できるNewWork賞は「Player!」(ookami)とライトニングトークで登壇した「ecbo cloak」(ecbo、工藤慎一社長)がダブル受賞した。賞金25万円の二子玉川賞を受賞したのは「フルダイブ小説・漫画」(MyDearest)、賞金42万8000円の渋谷賞は「みんチャレ」(エーテンラボ)が受賞した。
インバウンド向け無料SIMユーザーと東急グループをつなぐWamazing
WAmazingの加藤氏は、東急の強みは沿線住民との関係性だという。東急は通勤通学の手段や住まい、買い物場所まで提供しており、定期券を持っている人全員と深くつながっている。一方、インバウンドの旅行者も移動はするし泊まるし買い物もする。しかし、東急の定期券がないのでつながりにくいのが課題だという。
そこでインバウンドの旅行者と深くつながっているWAmazingが、東急との橋渡しをしたいという。キーになるのは、同社のプロダクトであるSIMカードだ。旅行者向けのSIMで、日本滞在中のネット接続を無料で利用できるというもの。彼らは母国で同社のアプリをインストールする仕組み。ローンチ後8ヵ月経ち、インストール数は5万を超えている。年度末には15万インストールを狙うという。
現在、成田国際空港、関西国際空港、中部国際空港 セントレアの3ヵ所にSIMを入手できるWamazingマシンが設置されており、11月には仙台空港にも設置される予定。
このアプリを入れると、クレジットカードの認証も得られるし、移動からエンターテイメントまでを提案できる。帰国後も次の旅前として情報を配信できるというメリットもある。東急グループのアセットを活用できれば、彼らを「空からの沿線住民」にしたいという。
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