子供の頃、縁日で売っているチョコバナナが好きでした。バナナを割りばしに刺してチョコを塗ったアレです。
とはいえ、シンプルなものが好きだったので、ピンクや水色などの色付きチョコレートを使用したもの、レインボースプリンクル(カラフルな砂糖)をまぶしたもの、バナナの切り方がやたらと凝っているものは、どうも苦手でした。チョコとバナナの味だけで十分なのに……。
その上、大人になってから食べてみると、チョコの味が全然しないよなあ、実質バナナに高いトッピングをしているだけだよなあ……などと、それなりに不満も感じる。ただ、おいしいチョコバナナが食べたいだけなのに。どうにかならないものでしょうか。
今日はハーゲンダッツ ジャパンの「ミニカップ バナナショコラータ」を食べます。6月27日から全国で期間限定発売。価格は294円。176kcal。
完熟バナナを使用したバナナソルベと、ほのかな苦味をアクセントにしたチョコレートアイスクリームのハーモニーが楽しめるとしています。濃厚ながらもすっきりとした後味で、暑い日にぜいたくな気分で食べるのにぴったりな味わいとのこと。
さっそく食べました。おいしいです。なめてんのかと怒られそうですが、何しろチョコとバナナですから、相性が悪かろうはずがない。特にバナナ部分を、濃厚なアイスクリームではなく、ソルベにしてさっぱり仕上げたのがすばらしい。
コクとわずかな苦味があるチョコアイスを活かすために、バナナもアイスクリームにするとしつこすぎると考えたのでしょう。このあたりのバランス感覚は、さすがハーゲンダッツというところか。バナナもチョコもドカンと味あわせたるでえワッハッハ、ではなく、バナナさんとチョコさんは仲良うせんといけまへんなあ、という具合。品が良いのです。
まあ、難癖をつけるようですが、組み合わせによるマジックが生まれているかという点では、ちょっと難しいかもしれません。予想通りというか、「1+1=2」の味ではあります。チョコバナナか。おいしいだろうな。やっぱり予想通りおいしかった。破綻のないフレーバーとでもいえましょうか。
たまたま近くにいたグルメ担当のナベコさん、家電担当の盛田さんにも味わってもらいました。
ナベコさん「まったり味。バナナの芳醇な風味にチョコのまろやかさが組み合わさり、満足できる甘さ。チョコレートが好きな人にはよさそう。私はさっぱり味が好みなので、バナナソルベが単体で出てくれるとうれしい」
盛田さん「うまーい。大人になって初めて屋台で食べたチョコバナナの裏切られた感が許せなくて、わたしが夢に見たチョコバナナを返せという気持ちだったので、ハーゲンダッツがあの日見た夢を叶えてくれたという気持ちです。これはチョコバナナの味ですよ。理想です。理想のチョコバナナです」
チョコの味もしっかり、バナナの味もしっかり。きわめて真っ当なおいしさです。食感もなめらかでバランスがよく、たとえばコーヒーや紅茶などと一緒に食べても、調和を崩さないはず。
世間にはいろいろな「チョコバナナ味」のものがあります。クレープとか、シェイクとか。その中でも、ハーゲンダッツのこれは、チョコバナナ味として一つの理想形を示したといえるのではないでしょうか。
チョコが強すぎるでもなく、バナナが強すぎるでもない。なるほど、1+1=2かもしれない。でも、それがきちんとできるメーカーが他にどれだけあるでしょうか。ということで、オススメのアイスです。
コジマ
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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