狭額縁4K液晶に中身もアップグレードした2017年モデル登場!!
新XPS15 試用レポート 第7世代4コアCPUにGTX1050で1.8キロは最強モバイルっ!!
デルの新XPSシリーズは、2015年1月に発表した13型モデル「XPS13」がアッと驚く超狭額縁で、PC業界を驚かせた.続いて、同年10月に、新XPS15 も狭額縁モデルを発表.4コアCPUにGeForceGTXを搭載しながら薄型・省スペースでこちらも話題となった.
そして今年、新XPS15は日本では1月20日に第2世代ともいえる2017年モデルを発表.スリムなデザインはそのまま.4KディスプレイにCPU・GPUとも最新モデルを搭載したのが特徴である.最上位モデルを試用できたのでレポートしていく.
超狭額縁4Kディスプレイに
最新4コアCPUにGeForce10で満貫
XPS15の大きな魅力は、超狭額縁による低フットプリントである.液晶はきっちり15.6型の16対9比率で、画面の実サイズは346×194ミリある.にもかかわらず、底面は357×235ミリしかない.つまり、左右の額縁の幅は約5.5ミリという計算になる.新XPS13もそうだが、液晶サイズに比べて、ボディがワンサイズ小さいことになる.
加えて、XPS15にオレたちが引かれるのは、内蔵するパワーだ.2017モデルではCPUが第7世代にアップデート.もちろん4コアの7700HQを搭載している.RazerBladeやAlienware、OMENといったゲーミングノートがのきなみ搭載しているCPUだ.
さらに強いことに、GeForceも前モデルのGTX960M (VRAM2GB)から最新のGTX1050(VRAM4GB)にグレードアップした.それでいて、先のように14型なみのフットプリントに、厚みは最大で17ミリに抑えられている.
現状、XPS15は2モデルが販売されている.1つは「XPS15プラチナ」でノンタチッチのフルHD液晶(1920×1080ドット)に8GBメモリ、256GBSSDを搭載.上位の「プラチナ・4Kディスプレイ・タッチパネル」はその名のとおり4KのIGZO(3840×2160ドット)に16GBメモリ、512GBSSDを搭載している. CPU・GPUはどちらも同じで価格は6万円の差だ.
4KのIGZOは色鮮やかで
明るさも最上レベル
今回は上位モデルを試用しているが、この4Kディスプレイは明るくて鮮やかでとてもキモチがいい.色域はAdobeRGB100%で、輝度は350nitと、モバイルノートとしては最高レベルだ.オフィスで最高輝度にしているとまぶしいくらいである.
専用アプリのDell PremierColorを使うと、色域の変更やコントラスト、ガンマ、色温度まで細かく指定できる.キャリブレーションや画面分割の設定もここで可能.
液晶面をみると、カメラは下部に設置されている.狭額縁デザインのモバイルノートでは、ThinkPad X1 Carbonのみ液晶上部になんとかカメラを収めているが、LaVie ZEROもXPS15も液晶の下にカメラがある.WEBカムなどで通話する場合、相手からみると顔を下から見上げるかたちとなる.
キーボードは相変わらずXPS13と同サイズのものが使われている.メインキーのキーピッチは1.9ミリあり、全体の横幅は273ミリで13インチノートのキーボードとしては十分な幅がある.んがしかし、日本語配列キーボードの大括弧や\や「ろ」の増分を右側だけで処理しているため、右端のEnterキーやBackspaceキーが小さい.前モデルのときにもお願いしたが、このボディに合わせたキーボードをきちんと設計して搭載してほしいのである.左側のTABキーやCapsLockを少し小さくして全体を左に寄せるだけでもEnterは大きくできる.
と苦言をいいながら、オレの場合は英語配列派なので、まったく不自由はない.Dellの直販サイトは英語キーボードが選べるのもオレの超お気に入りポイントなのである.
タッチパッドはボタンと一体型で、これも最近の潮流からするとボタンを別にしてほしいところ(というか個人の好みですが).滑りはとてもよく、十分面積もあるので、使い勝手はいい.キーボードの右下には指紋リーダーを搭載し、WindowsHelloでログインできる.
ボディ全体は削りだしのアルミ素材でヤワさはまったくない.パームレストはカーボンファイバーで、デザインとしても質実剛健なうえ、表面はちょっとマットな塗装となっていて、指紋や手の油も気にならない、いい仕上げである.
Type-C端子は入力・充電に対応で
某社の白いアダプターでも成功!!
インターフェースとしては、Type-C端子を1つ搭載しており、A×2+C×1という構成である.HDMIとSDカードスロットも装備しているが、有線LAN端子はない.別売のType-C接続用アダプターはHDMIとVGA、イーサネット、Type-A端子を内蔵した優れものなので、同時購入しよう.
ちなみにACアダプターは従来端子のままの丸型で、Type-C端子に接続する方式ではない.だが、Type-C端子を使ってXPS15を充電することは可能なので、電源供給能力のあるドックとはケーブル1本で、イーサネットやディスプレー、そして電源と接続することができる.
試しに某A社の某MacBookAir用の白いACアダプター(20.3V3A=61W)をType-C端子に接続したところ、充電状態となった(あくまで個人の実験です).いまや、Type-Cで充電できるPCはイザという時に便利なのである.
ベンチマークテストの結果は
4コアCPUとGTXで文句ナシ
さて、みんなの大好きなベンチマークテストです.まずCPUですが、7700HQはRazerBladeの最新モデルと同じ.CinebenchのCPU値も749と同じで、通常のモバイルノートの2コアCPU7500Uの値(350前後)の倍で、コア数のぶんというか、当然というか、2倍速いです.
GPUのGTX1050は、3DMarkのFirestrikeで5500と出た.GPUなしの7500Uで950前後だから、5.8倍高速である.上をみると、GTX1060を搭載したRazerBladeは9300出ているので、XPS15より70%速い結果で、これもGPUの性能のとおりの数値である.他の3D系ベンチマークテストでもほぼ同じ結果となっております.
ベンチを走らせていると、ファンの音が聞こえてくる.排出口はキーボードの奥というか、液晶と本体の間の部分である.SurfaceBookとほぼ同じ方式で、液晶に沿って上部に拡散する.他社ノートのように、温風が正面や左右に噴出して、すいませんごめんなさいというキモチにならないのはいい.米国のPCなのに(?)なかなかおしとやかだ.
SSDの速度もおなじみCrystalDiskで、マルチのシーケンシャルリードが1800、ライトが1061という結果.こちらもNVMeのSSDを積んでいる新X1 Carbonや新SurfaceBookとほぼ同じだった.ちなみに試用機には東芝のTHNSN5512GPUKを搭載していました.
バッテリーはなんと97Whの大容量
15型4K液晶なのに長持ちだっ
XPS15は上位モデルと下位モデルで、もうひとつ異なることがある.それは、内蔵するバッテリーの容量と重さだ.
下位モデルでは56Whのバッテリーを搭載しており1.82キロ、上位はなんと97Whとバッテリーが超大盛りで、1.99キロ.液晶の重さも異なるが、170グラムで41Whの増加は効率がいい.
バッテリー駆動時間は両モデルとも約10時間となっている.みんなの大好きなBBenchで計測してみた.いつものとおり、省電力OFFでディスプレイの輝度は100%にしたところ、なんと3時間45分も動作した.上位モデルでの計測だが、14型フルHD液晶で同重量のRazerBladeより長持ちなのは、やはり97Whという大容量のおかげだろう.
ACアダプターの出力は19.5Vの6.67Aで130Wながら330グラムと軽量である.マシンを使用しながらの充電時間は、50分で約50%、1時間40分で約90%と、最新ノートとしては標準的な時間だが、総容量が大きいので、Wh当たりで考えると高速充電モデルなのだ.
新XPS15は、ディスプレイも速度もバッテリーも、もちろん設置面積も満足.3Dゲームも遊べるし、4KのIGZOくんは写真やビデオの編集にズバリ向いているし、パワー不足もない.まさにプレミアムPCのお手本といっていいノートである.
日本人的には、もう少し軽くしていただきたいというところ.いっそのこと、4Kモデルでも軽量バッテリーを選べるといいかも.それから、4K液晶は絶対にノングレアにしてほしいのです.もちろんオレ的にはタッチ能力もいらないです.個人的には、XPS13 2in1で発表となった「黒モデル」がイケてるので、XPS15でもぜひとも「黒」をおねがいしたい.と並べるとなんだか不満が多いように見えるが、完成度が高いからこそ、つまりオレがとっても欲しまっているからこそ愛あればこその欲求の高さなので、速攻で買って間違いないのであ~る.
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