2017年4月18日、AMDはRX 400シリーズの後継品となる“RX 500”シリーズを発表、その第1弾となるGPU「RX 580」の発売を開始した。Ryzenでこれまでに勢いづくAMDだが、残念ながらこのRX 580は期待されていた“Vega”ではなく、従来のPolaris 10ベースをリファインした“Polaris 20”ベースのGPUとなっている。
今回はASUS製のRX 580搭載カード「ROG STRIX-RX580-O8G-GAMING」を入手する機会に恵まれた。RX 580は激戦のミドルクラスで首位に立てるのか? ベンチマークを通じて検証してみたい。
変更点はクロックと外部電源のみ
それではRX 580、およびレビュアーズガイドに記されていたRX 570のスペックを旧世代のRX 400シリーズと比較する。コアの開発コードは“Polaris 20”と新しい型番が割り振られているが、設計的な新要素はない。クロックが少々上乗せされ、TDPもそれに伴い大幅に増えている。
また、外部電源が6ピンから8ピンに強化されたようだが、レビュアーズガイドにはその記載はなかった。ともあれ、RX 400シリーズの“クロックアップ版”という認識で間違いない。
RX 500シリーズと400シリーズのスペックの相違点を表で確認しよう。なお、RX 500シリーズの数値はレビュアーズガイドに基づいた“リファレンス”仕様のものだ。
各ビデオカードの比較表 | ||||||
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Radeon RX 580 | Radeon RX 480 | Radeon RX 570 | Radeon RX 470 | |||
アーキテクチャー | GCN Gen4(Polaris 20) | GCN Gen4(Polaris 10) | GCN Gen4(Polaris 20) | GCN Gen4(Polaris 10) | ||
製造プロセス | 14nm FinFET | 14nm FinFET | 14nm FinFET | 14nm FinFET | ||
コンピュート ユニット数 |
36基 | 36基 | 32基 | 32基 | ||
ストリーミング プロセッサー数 |
2304基 | 2304基 | 2048基 | 2048基 | ||
コアクロック | 1257MHz | 1120MHz | 1168MHz | 926MHz | ||
ブーストクロック | 1340MHz | 1266MHz | 1244MHz | 1206MHz | ||
テクスチャー ユニット数 |
144基 | 144基 | 128基 | 128基 | ||
ROP数 | 32基 | 32基 | 32基 | 32基 | ||
メモリー転送レート(相当) | 8GHz | 8GHz | 7GHz? | 6.6GHz | ||
メモリータイプ | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5 | ||
メモリーバス幅 | 256bit | 256bit | 256bit | 256bit | ||
メモリー搭載量 | 8GB | 4GB/8GB | 4GB | 4GB | ||
TDP(Board Power) | 185W | 150W | 150W | 120W | ||
外部電源 | 8ピン? | 6ピン | ?? | 6ピン | ||
備考 | 表内の“?”に関しては、AMDの公式データがないため、編集部の推測となります。 |
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