2017年は、日本がパートナーカントリーとして選ばれた世界最大級のITビジネス見本市“CeBIT”。開催される3月にはいったいどのような企業が出展するのか、ハノーバーで2017年1月25日に開催されたプレビューイベントに備えて、ドイツに飛びました。
ハノーバー見本市会場は「JAPAN」歓迎ムード
プレビューの会場はCeBIT本番と同じハノーバー国際見本市会場。ここでは多数の“Japan”の文字が並び、パートナーカントリーである日本を歓迎するムードが漂っていました。
プレスカンファレンスには、ドイツメッセのオリバー・フレーゼ理事が登壇。2017年のメインテーマは“d!conomy – no limits”で、今年も社会や経済のデジタル化を展示会の中心に据えます。注目分野としてはドローンや自動運転、IoT、VRを挙げました。
毎年CeBITの一部として開催されるスタートアップイベント“SCALE11”は、今年は40ヵ国から400社のスタートアップが出展予定。その中にはドイツ鉄道やフォルクスワーゲン、マスターカードなど大企業が支援するスタートアップも含まれるとのこと。
パートナーカントリーである日本については、ドイツとの関係がさらに強化されることへの期待を語り、会期前日のオープニングイベント“Welcome Night”に安倍晋三首相が登壇予定であることを改めて強調しました。
ジャパンパビリオンを統括するジェトロ・ベルリン事務所の増田仁所長によれば、日本企業の出展は当初の予定を上回る規模になったとのこと。半数近くを占める中小企業の中には、海外市場に向けて初めて出展する企業も含まれています。なお、出展者リストの詳細はジェトロのサイトで公開(関連サイト・PDF)されています。
日本からのプレビュー参加者としては、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とフェニックスソリューションがRFIDタグを、ワークスアプリケーションズがAIを利用した基幹システム(ERP)を欧州市場向けに出展しました。
3月20日から、いよいよCeBIT 2017が開幕
3月20日からのCeBIT 2017では多くの日本企業が出展し、かつてない盛り上がりが期待できそうです。
昨年はスイス、その前は中国など、毎年1ヵ国を選ぶパートナーカントリー制度により、多くの企業が欧州市場に進出するきっかけをつかんでいます。主催者側は、この制度を足がかりに翌年以降も継続的に出展してもらいたいという思惑があります。
一方で、ジャパンパビリオンに日本企業が集まると、ドイツ企業が中心のCeBITの中で浮いてしまうのではないか、という懸念があるのも事実。欧州をはじめとする世界各国からの来場者に、いかにして日本に興味を持ってもらうか、本番に向けての課題になりそうです。
■関連サイト
CeBIT 2017
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