
タイトル「57TH & 9TH」は、ニューヨークのマンハッタン区・ヘルズ・キッチンにあるスタジオ前の交差点の名前。ビートルズ「アビーロード」のニューヨーク版だ。ジャケット写真はまさに、雨上がりの夕景のなか、57TH & 9TH交差点を歩くスティングの情景。レコーディングは3ヶ月に渡って行われ、作曲、編曲の締め切りがタイトだったとスティングは告白している。
"a lot of rock 'n' roll" (ロック色の横溢した)サウンドがアルバム全体の狙いだ。
1曲目、I Can't Stop Thinking About You。まさにロック。ギターとドラムの冒頭のリフからして輪郭が強く、音の主張が強靱。ヴォーカルもハイテンションで高剛性。くっきりと先鋭で、迫真感に溢れる。これぞロックという自負と鮮鋭さ。音のメッセージ性がクリヤーだ。
2曲目、「50000」はプリンス、デヴィッド・ボウイ、グレン・フライなどのロックのアイコンが次々に世を去ったことからものした曲だ。冒頭のギターとドラムが、迫力満点。ヴォーカルは導入部は輪郭をぼかし、曖昧な感じを出しているが、バースに入るとエッジをくっきりと立て、対照的な音調となる。大きな音像が、2つのスピーカーの間に睥睨する。
FLAC:96kHz/24bit
A&M、e-onkyo music
GODIEGO GREAT BEST Vol.1 -Japanese Version-
GODIEGO
GODIEGO GREAT BEST Vol.2
-English Version- (24bit/96kHz)

「ビューティフル・ネーム 」、「ガンダーラ」、「銀河鉄道999」、「モンキー・マジック」などの大ヒット曲満載した全16曲のゴダイゴのベストアルバムだ。CDは94年発売。ゴダイゴはまず英語で作詞、次に日本語化している。そこで英語版と日本語版が選べるのは珍しいサービスだ。
なつかしのゴダイゴだが、過去の記憶に比べて、本当はこれほど音が良かったのかと驚いた。3曲目「ガンダーラ」。ひじょうに解像度が高く、クリヤーで、先鋭感が高い。1978年の録音だが、音の質感は新鮮で、剛性感が高い。4曲目「銀河鉄道999」。いわゆるハイファイ調ではなく、中低音に重心を置いた歌謡ポップス的な音調だ。ここでは自宅の大きなスピーカーで試聴しているが、この中域に塊感のある音は、ポータブルハイレゾ機器と良質なヘッドホンでの聴取にも合うだろう。切れ味が鋭いが、線は決して細くなく、ぶっとい音の塊が疾走する、爽快な歌謡ポップスだ。
WAV:96kHz/24bit、FLAC:96kHz/24bit
日本コロムビア、e-onkyo music
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