ヘルシオ ホットクック KN-HT24B
12月上旬発売 希望小売価格7万円前後
材料を入れてスイッチを入れるだけでおいしい料理ができあがる、ドラえもんのひみつ道具のような家電がある。シャープの「ヘルシオ ホットクック」だ。
煮物、蒸し物、お菓子など作れる料理の幅も広い。独自の「まぜ技ユニット」で中身を自動的にかくはんするため、レシピどおり作れば焦げつきもない。設定時間にできあがるように指定する予約調理もできる。昨年11月発売から1周年、出荷は同社の計画を上回るペースで推移しているという。
わたしも豚の角煮を作ってからホットクックのファンになった1人だ(レビューはこれ)。ありがたいのは料理をしながら出かけたりできること。角煮なら脂抜きも煮込みも炊飯器のようにスイッチを入れて放っておくだけ、そのあいだ映画を見に行ってもいい。しかも角煮は自分が作るより上手にできる。「いつもよりおいしい~!」と無邪気に喜ぶ奥さんを見て、やや傷つけられたりもした。
ただホットクックには「容量が少ない」という弱点があった。
容量は1.6L、料理は1回あたり2~4人前しか作れない。実際「子供が食べ盛りだから足りなそう」「煮物がつくれるけど、たくさん作って翌日も食べるには小さい」といった声が見つかったそうだ。購入者も7割が50~70代のシニア世代で、わたしを含めた子育て世代の20~40代は3割にとどまっていた。
そこでシャープでは15日、内鍋の容量を1.5倍の2.4Lに増やし、2~6人前の料理を作れるようにした新製品「ヘルシオホットクック KN-HT24B」を発表した。12月上旬発売、希望小売価格7万円前後。カレーなら1回に6杯分作れる。内鍋が大きくなったので、キャベツ、かぼちゃなど大きな具材を丸ごとドカンと入れた料理もできる。たとえば鶏一羽まるごと使ったサムゲタンなど。
自動調理メニューは85種類から119種類に増加。ホイコーローや麻婆茄子、グリーンカレーなどが作れる。めんと具材をまとめて入れるだけで作れるパスタやちゃんぽんのような麺料理も増えた。ロールキャベツや筑前煮、ぶり大根など定番メニューの予約調理ができるなど、現行機よりできることが増えている。
なお容量アップとともにまぜ技ユニットも大きくなっている。ユニットを中で動かすモーターの馬力が必要になるため消費電力は600Wから800Wに上がった。ただし同じ分量の料理を作る時間はあまり変わらない。
なおシャープは発表当日、大手町「3×3 Lab Future」で一般人を招いた体験型ワークショップも開催。体験者たちは大きなホットクックの調理方法を学んだあと、チキンと野菜のカレー(無水カレー)、かぼちゃのポタージュ、蒸し野菜のバーニャカウダ、りんごのコンポートを試食していた。体験者の中には男性の姿もあって「焦げないのに驚きましたね」とホットクックの仕組みに感心していた。
大容量化した新モデル、カレーのような主菜だけでなく煮物やきんぴらなど常備菜のつくりおきに便利なのはわかる。ネックは価格とサイズだろうか。
サイズは現行機種より横幅をとる幅395×奥行き305×高さ240mm、メーカー希望小売価格は現行機種より1万円ほど高い。あと気になるのはメニューの選び方が面倒くさかったこと。レシピが増えて入力が厄介になっていないか確かめたいところ。うちも来年には子供が生まれるけどまだ早いかなあ。
型番 KN-HT-24B-R
消費電力 800W
容量 2.4L
設定温度 35~90℃
最大予約設定時間 12時間
サイズ 幅395×奥行き305×高さ240mm
重量 約6.1kg
コード長 約1.8m(マグネットプラグ方式)
メニュー 143種類(自動メニュー119種類、手動メニュー24種類)
付属品 蒸し板、保存専用ふた、メニュー集、メニューガイド、取り扱い説明書
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、家事が趣味のカジメン。来年パパに進化する予定です。Facebookでおたより募集中。
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