独自のマーケットにより、アプリ開発者を強力に支援
MOVERIOシリーズは、Android™を搭載したコントローラーによってスマートグラスとしての機能を実現しており、BT-300ではAndroid™ 5.1を採用した。津田氏自身は、スマートグラスを活用する観点ではAndroid™ OSのバージョン自体はそれほど重要ではないという認識で、OSよりもCPUが問題になるという。BT-300ではインテル製のSoCであるIntel® Atom™を採用。アプリ開発者にとって、開発しやすくなるメリットがあるという。
MOVERIOは独自のマーケット「MOVERIO Apps Market」によってアプリを追加できるようになっている。他社のデジタルコンテンツ配信サービス(Google Playなど)ではMOVERIOに無関係なアプリが膨大にあり、せっかく開発したMOVERIOのアプリが埋もれてしまう。津田氏は、「MOVERIOの価値を認めてアプリ開発に取り組んでくれている人たちを大事にしたい」と話し、そうしたアプリを適切にユーザーに届けられるように独自マーケットを選択した、という。現在のアプリ数は「150ぐらい」(同)だが、BT-300になってDJIやU-NEXT、楽天といった企業もアプリをリリースしており、「BT-300で可能性が上がった」と津田氏は力を込める。
ARを活用したビジネスへの取り組み
コンシューマー市場だけでなく、法人市場に対しては、例えば航空機メーカーが整備向けに採用するなど、ARを活用したビジネスへの取り組みも行ない続けている。「ARはB2Bにとってすごい価値がある」と津田氏。
こうした用途に加えて、ARを観光地などのアピールに使うことも考えられる。昨今では、VRを観光アピールに使う例も出てきているが、VRはユーザーが現地に行けないことが前提で、それを自宅で楽しむ、というもの。
一方ARでは、ユーザーが観光地に行き、現地の付加情報を表示することが基本的な使い方となる。実際の景色に、風やにおいといった五感への刺激がある、と津田氏。「ARはVRを越えるもの」というのが津田氏の考えだ。
VRのその先にAR、スマートグラスの「BT-300」がある
現在はVRが流行の端緒に立ったところだが、その先にはARがあると津田氏。外国人観光客市場など、インバウンド需要を想定した多言語翻訳アプリにより外国からの訪問客に対応するといったコミニュケーションツールにも可能性があると津田氏は見る。
「製品を進化させるだけでなく、常に新しい使い方、市場を創出することを念頭に置いて設計開発をしている」と津田氏はアピール。「あるべき姿」となったBT-300で、スマートグラスの市場拡大を狙っていく考えだ。
(注):Google 、Androidは、Google Inc. の商標です。
(注):Intel、Atomは、米国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。
(提供:エプソン販売)
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