週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

北海道のサッポロビール博物館全面リニューアルしたから行ってきた。ひとりで

三十路女どさんこ旅 サッポロビール工場の試飲でプシュー!

2016年07月28日 11時00分更新

サッポロビール博物館は札幌市内

 サッポロビール北海道工場の見学を終えたところで、時間はまだ午前中。すでにほろ酔いではありますが、ビール工場の敷地内にあるジンギスカンレストランを横目に、札幌市内へ移動しました。目的はサッポロビール博物館。

北海道のローカル線は情緒たっぷり

 ところで余談ですが、千歳線の駅は、駅舎と外が扉で仕切られていました。冬の厳しい外気を遮るためでしょうね。ベンチも屋外のホームではなく駅舎の中。東京の駅と比較すると新鮮です。いいなあ、北海道。

 札幌駅に着いたら地下鉄東豊線に乗り換え、東区役所前駅に。地下鉄東豊線への乗り換えに時間がかかりますが、乗車時間は5分程度。ただし、最寄り駅からもサッポロビール博物館は徒歩10分ほどかかり、少しわかりづらい場所にあるため、記者は迷ってしまいました。

 後になって気が付いたのですが、札幌駅、博物館を回るのに便利な「サッポロファクトリー線」というバスも巡回しているのですね。電車かバスどちらを利用するかは、事前に下調べしておくとよいでしょう。

北海道遺産であるレンガの建物がステキ

北海道遺産に選定された博物館の建物

 サッポロビール博物館は明治時代から残るレンガ造りの建物を利用しています。上部には、サッポロビールのロゴと同じ五稜星のステンドグラスが。

五稜星は開拓使のマーク

 五稜星は北海道開拓使のもの。船で北海道に向かう時に目印となった北極星がモチーフになっているとか。サッポロビールの原形が「開拓使麦酒醸造所」であったため、今も五稜星がサッポロビールのロゴになっているのですね。

「麦とホップを製すればビイルとゆふ酒になる」

 並べられたた樽は、開拓使麦酒醸造所の創業の1876年当時を再現したもの。文字をつなぎ合わせると「麦とホップを製すればビイルとゆふ酒になる」となります。ドイツ式の本格的なビール醸造所ができたのは日本で初めて。西洋に負けないおいしいビールをつくろうという決意が溢れているようです。

500円のプレミアムツアーに参加すると、6Kシアターでサッポロビール創生にあたってのオリジナルムービーが見られます

 博物館の見学は、自由コースは無料。プレミアムツアーは500円。有料のプレミアムツアーに参加すると、自由コースでは見られない6Kシアターでのオリジナルムービーが見られます。

 ムービーは、初代のビール醸造家である中川清兵衛と、醸造所を北海道に作ろうと奮闘した開拓使官吏である村橋久成、それぞれに着目した2通りが用意。

イギリスで密航したのち、数奇な運命にてドイツでビールを学ぶことになった初代醸造科中川清兵衛のヒストリーが語られました。無料エリアにも中川氏のヒストリーは展示されています

 記者が見学の際に上映されたのは、醸造家・中川清兵衛のヴァージョンでした。中川氏は、未知なるものを求めて江戸末期にイギリスへ密航し。その後ドイツに移って秘かに生活していたところ、偶然にも後に外務大臣になる青木周蔵と出会い、ビール醸造を学べと勧められました。それからビール工場で2年2ヵ月熱心に勉強し、日本にその技術を持ち帰ってきたということ。

 もし、中川氏が密航していなかったら、青木氏と出会わなかったら……。NHKドラマ「マッサン」でニッカの創業者のヒストリーが描かれましたが、とあるものの創世には運命的なものがいくつも絡み合っているのでしょう。無事に日本にビール醸造所ができ、サッポロビールが現在に至るということに尊さを感じずにいられません! ううう! あ、記者は前述しましたが、ほろ酔いです。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事