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キヤノンITSの最強文教ソリューション「in Campus Device」とは?

東大変態Macを支えるApple抜きオールジャパン体制に胸熱!

2016年06月28日 17時00分更新

2016年変態Macの誕生

 ECCS2012では、Windowsからシャットダウン(電源オフ)できないようにするという荒技でとりあえず乗り切りったものの、Boot Camp上のWindowsではスケジュール起動設定が消えてしまう仕様は変わらず、運用に支障をきたすという問題は残ったまま。キヤノンITソリューションズはこの問題点を解消するべく動いていたわけですが、文教向けソリューションの開発や運用に長らく携わっていたこともあり、イーゲルのvThriiに辿り着くことになります。

BitVisor/vThriiとの出合い

 vThriiは、もともと筑波大学が2006年から研究していたセキュアOSプロジェクトの成果物として誕生した「BitVisor」をベースとした、ハイパーバイザー型仮想環境。ただし、当初はスケジュール起動設定が消えてしまう仕様を乗り越えるための利用に止まっていたそうです。

「BitVisor」は筑波大学を中心として2006年に開発が始まった仮想環境。当初はセキュアOS環境の実現を目指した、内閣官房情報セキュリティーセンターが主導する国家プロジェクトだった

 vThriiは、OS XもWindowsも仮想環境上でひとまとめに管理できるため、Windowsがスケジュール起動の設定を消してもvThriiが再設定できるほか、OSのアップデートやセキュリティーパッチの適用をマシンを稼働させたままバックグラウンドで実行可能という、これまでの問題点を払拭するものでした。キヤノンITソリューションズの蓮尾氏は、vThriiの先進的な仕組みを最初に見たときに「これはすごい」と身震いしたそうです。

vThriiでは、バックグラウンドでのインストールや起動キャッシュの送り込みが可能

 BitVisorは開発実績のある仮想環境だったとはいえ、vThriiは誕生してから間もない商用向けの仮想環境。1000台規模のMacを運用・管理するための機能などは備わっていませんでした。そーなんです。ここから、キヤノンITソリューションズとイーゲルによる先進的な文教向けソリューションの開発プロジェクトがスタートするわけです。毎週のようにミーティングを重ね、大規模な運用・管理に必要な機能がvThriiに付加されていきます。そして、その管理・運用をウェブベースでGUI操作できるツールが、キヤノンITソリューションズが開発した「in Campus Device」。「Total Manager for Mac 2」の後継に当たるものです。

キヤノンITソリューションズのi「in Campus Device」はvThrii単独では実現できない管理・運用機能が多数備わっている

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