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キヤノンITSの最強文教ソリューション「in Campus Device」とは?

東大変態Macを支えるApple抜きオールジャパン体制に胸熱!

2016年06月28日 17時00分更新

「in Campus Device」でできること

 では、実際にin Campus Deviceでどういった処理ができるのか見ていきましょう。前述した、vThrii用の起動イメージ作成のほか、「サーバ管理」タブでは、vThriiサーバーなど稼働状況の確認やサービスの開始・停止などを制御できます。

「サーバ管理」タブではvThriiサーバーなど稼働状況の確認などが可能

 

 「ジョブ管理」タブでは、メンテナンスなどジョブの予約や確認、キャンセルなどが可能です。

「ジョブ管理」タブでは、マシンの起動や終了などのスケジュールを確認できる

 「端末管理」タブの「稼働状況」画面では、建物や教室ごとのマシンの稼働状況を一覧できます。この画面で「ディスクフリーズ」を設定することも可能です。ディスクフリーズとは、ユーザーがOSに改変を加えても、再起動すると改変前の状態に自動的に戻せる機能です。

稼働中の端末の使用状況を一覧できる「稼働状況」画面

 もちろん、各マシンに誰がログインしているかなどもチェック可能です。

ログイン状態もチェック可能

 「端末管理」タブの「起動イメージキャッシュ情報・バックグラウンドインストール設定」画面では、vThriiサーバーからバックグラウンドで送り込んでいるOSのイメージファイルの進捗状況を一覧できます。バックグラウンドインストール機能により、マシンが稼働中であってもアップデート作業を進められるわけです。これらのバックグラウンド処理は、in Campus Device側でスピードを調整することも可能です。例えば、講義中の教室にあるiMacへのイメージファイルの送り込みは遅く、利用されていない教室にあるiMacへの送り込みは早くという設定ができます。

稼働中の端末のキャッシュ状態を一覧できる「起動イメージキャッシュ情報・バックグラウンドインストール設定」画面。緑色の波の状態で各マシンのおおよその進捗度がわかる

 マシンが故障した場合は、修理依頼メールを送ることで修理業者への依頼が完了します。

「修理依頼メール」のフォームが用意されているので、端末が故障した場合でも修理業者が必要とする情報を含んだ状態ですぐに送信できる

 ちなみに、気になるin Campus Device+vThriiのソリューションのパフォーマンスですが、キヤノンITソリューションズが1台、50台、100台のマシンでテストしたところ、100台のマシン環境でもかなりの速度で動くことがわかったそうです。

in Campus Device+vThriiのソリューションを導入してもパフォーマンスが落ちないことがわかる

 キヤノンITソリューションズでは今後の展望として、現在はMacのみの対応であるin Campus Device+vThriiのソリューションを、2017年をメドにWindows端末にも拡大。2018年にはBYOD、2019年にはクラウドサービス、そして2020年にはAI機能を搭載してメンテナンス作業の自動化を進めていきたいとのこと。

 AppleにはvThriiで使う仮想化用のNICドライバーを申請しただけで、あとはキヤノンITソリューションズとイーゲルのオールジャパン体制で開発を進めたこのソリューション。文教系ソリューションに革命を起こす台風の目になりそうですね。

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