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光センサーと組み合わせて反射式の血中酸素濃度の計測など、可能性が広がる

東京大学、皮膚に貼り付けられるディスプレーを開発

2016年04月22日 20時30分更新

人の肌に貼って動作する7セグメント表示(右)と光検出器と合わせた血中酸素う濃度センサー(左)

 東京大学大学院の研究グループは4月18日、人の皮膚よりも薄く柔軟な有機LEDを開発したと発表した。

 極薄の高分子フィルム上に有機発光ダイオード(ポリマーLED)を積層したもので、厚みは3μmと皮膚組織より薄い。透明電極とそしの組み合わせにより赤/緑/青に発光する。柔軟性も高く、200%まで引き伸ばしても、シワがよるほど縮めても発光する。技術的なポイントは、有機発光ダイオードが大気中でも安定動作するように酸素や水分を通さず柔軟性を確保するフィルム素材としている。

 さらに、有機光検出器も集積化して発光素子に並べることで、皮膚に貼り付けて反射光から血中酸素濃度や脈拍数の計測するセンサーを試作している。皮膚表面で作動する7セグメント表示器や顔に貼り付ける発光シールなどが試作されており、身体状態を計測するメディカル用途のほか、ファッションなどへの用途も考えられるという。

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