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オムロン、日本のモノづくりの力を生かすベンチャー支援

2016年05月30日 15時00分更新

 大手企業によるスタートアップ企業への支援が加速している。直接的な投資や協業だけでなく、ピッチイベントの開催、イベントへの協賛、インキュベーションプログラム、アクセラレータープログラムの実施など。大手企業は何を狙い、スタートアップ企業へと近づくのか。

オムロン 最終回(全4回)

 オムロンはコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)運営とベンチャー支援プログラム“コトチャレンジ”を両軸にものづくりの視点からベンチャー支援を進める。最終回はこれまでの取り組みの手応えと、これから目指す方向性について、事業開発本部新事業創出センタ長であり、オムロンベンチャーズの小澤尚志代表取締役社長に話を訊いた。

オムロンがベンチャーに貢献できることとは

 5件の投資案件を筆頭に、これまでオムロンがベンチャー企業との連携を深めるなかで、オムロン側からベンチャーに対して貢献できていると小澤氏が感じている点のひとつが、信用力の提供だ。

「ベンチャー企業の製品の営業で、彼らと一緒に顧客のもとを訪問するのですが、ベンチャー側からは、「自分たちだけで話をしに行っても聞いてもらえない企業でも、オムロンの名前を出すことで信用してもらえる」と言われることが多いです」と小澤氏は話す。

 オムロンの投資先のひとつであるオーガニック“nico”は、有機野菜事業とアグリサイエンス事業を手掛けている。

 もうひとつのおもな貢献ポイントとなるのが、本連載の第1回でも触れた量産ノウハウの提供だ。ものづくりの世界では、将来的に量産を意識した製品設計が求められるが、経験の浅いベンチャー企業にとってそうした設計を行なうのはハードルが高い。そこで、オムロンの豊富なものづくり人材とのコラボを進めているのである。

 小澤氏は言う。「支援先の製品の品質向上に寄与できていると実感しています。現在、海外メーカーが強いスマートフォンなどの製品も、中で使われる部品の多くは日本製です。このことからもわかるとおり、日本のものづくりの強みはB2Bの領域で特に発揮されるのではないでしょうか。オムロンに限らず、B2Bでの経験とノウハウを持ったメーカーとスタートアップが組むことには、大きな可能性があると見ています」

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