ゲーミングPCを購入する際、自分が遊びたいPCゲームを快適にプレーするには、どの程度の性能が必要なのかが悩みどころ。では、どういった基準で選べば良いのか? 一番手っ取り早いのはプロゲーマーのエースに教えを請うことだ。
ゲーミングPCブランドの“G-Tune”は、日本でのeスポーツ(e-Sports)の活性化のため、プロゲーミングチーム『DetonatioN Gaming』への製品協力を実施。そこで今回は、G-Tuneと『DetonatioN Gaming』およびプロゲーマーCeros氏とのコラボにより誕生した『NEXTGEAR-MICRO im570SA4-Ceros(以下、im570SA4-Ceros)』の実力をチェックしてみた。
『im570SA4-Ceros』の主なスペック
CPU:Core i5-6500(3.2GHz~最大3.60GHz)
グラフィックス:GeForce GTX960(2GB)
メモリー:16GB(8GB×2、PC3-12800 DDR3)
ストレージ:240GB SSD、2TB HDD
インターフェース:USB3.0×2、USB2.0×4、DVI-I、HDMI、DisplayPort×3、ギガビットLANほか
電源:500W(80PLUS SILVER)
サイズ/重量:196(W)×430(D)×417(H)mm/約9.7kg
OS:Windows 10 Home(64bit)
価格:11万9800円(税別)
LoLをプレーするPCで悩むなら安心の選択!
日本でeスポーツという文化が本格的に注目を集めだしたのは2015年のこと。格闘ゲームやFPS、MOBA系といった競技性の高いゲームを通じて、日夜プロゲーマー達が賞金をめぐる熱い戦いを展開している。なかでも『DetonatioN Gaming』は、数ある国内eスポーツチームの中でもいち早くフルタイム・給与制を採用したプロチームとして、第一線で活躍している。
そのDetonatioN Gamingには世界的に大ヒットしているMOBA系ゲーム『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンズ)』(以下、LoL)を専門にしている部門“DetonatioN FocusMe”があるが、その部門のエースこそが、im570SA4-Cerosの監修を勤めている“Ceros(セロス)”氏なのだ。
ハイパワーではないが、バランスのとれた構成
それでは、実際にim570SA4-CerosってどんなPCなのかチェックしてみよう。ゲーミングPCというとやたらハイスペックなマシンを想像するかもしれないが、描画の軽いLoLをターゲットにしたim570SA4-CerosはCore i5-6500にGeForce GTX960というミドルクラスのパーツを中心に構成されている。このクラスのPC構成だとメモリーは8GBなことが多いが、本機ではあえて16GBになっている点に注目。扱うデータ量の多い昨今のゲーム対策といったところだ。
LoLを知っている人なら、グラフィックはGTX950でも十分なフレームレートが出るはずでは……と考えるかもしれない。だが本機ではパワーに余裕をもたせたGTX960にすることで、LoL以外のゲームにも挑戦しやすくしている。特に昨今のPCゲームはGPUのハードルが高くなっており、カプコンの『ストリートファイターV』など、GTX960を推奨GPUに指定するゲームが増えている。いろんなジャンルのゲームに挑戦できる、という意味でうれしい選択だ。
LoL以外のゲームも余裕!
PC構成が分かったところで、性能はどれぐらいなのか、まずは定番のベンチマークソフトでチェック。CPU性能は『CINEBENCH R15』で、3D描画性能を『3DMark』の“Fire Strike”で検証してみた。
次に、実際のゲームにおけるフレームレートをチェックしてみた。まずは本命のLoLでテスト。画質は最高(アンチエイリアス有効)、解像度は1920×1080ドットに設定。チュートリアルの5v5対戦におけるフレームレートを『Fraps』で測定した。
元々内蔵GPUでも遊べる軽めのゲームだけに、GTX960を搭載したim570SA4-Cerosでは最高画質でも平均202fpsというとてつもない値が出た。数値だけ見るとオーバースペックのように見えるが、リフレッシュレート144Hzの高速液晶を使えば、視界のスミから飛んでくる魔法もしっかり捉えることができるだろう。1フレームの遅れが命取りになるプロゲーマーの世界では、これ位の余裕はあって当然なのだ。
ではLoL以外のゲームではどうなのか、今年話題の人気タイトル『Rise of the Tomb Raider』および『Tom Clancy's The Division』のフレームレートもチェック。まず、美麗な描画で話題の重量級なTomb Raiderは、解像度を1920×1080ドットにして、最近実装されたDirectX12モードの中画質設定でテスト。
描画が重いゲームなので画質はやや下げざるを得ないが、Rise of Tomb Raiderは中設定でも十分美しい。“山頂”、“シリア”、“地熱谷”とシーンにより若干差はあるが、最も重いシーンでも30fpsはキープできている。
続いてThe DivisionはTomb Raiderよりやや軽めのタイトルなので画質中設定と高設定で比較してみる。解像度は1920×1080ドットだ。
中と高であまり差がないが、どちらも60fpsをやや下回るフレームレートが出せている。これだけの性能が出るなら、フレンドと共闘しつつ高レベルなエリアの探索も快適に行なえるはずだ。
BTOでゲーミングデバイスを選んで、さらに快適に!
PCゲームを快適にプレーするには、十分な性能を確保したPCを用意するだけで良いワケではない。極端な話をすれば、いくらPCが高性能でも黄ばんだ古い液晶ディスプレーや反応の悪いマウスやキーボードを使っていては、操作にも悪影響が出て、快適さを失ってしまう。
では、どういった周辺機器を選べば良いのか悩むところだが、マウスコンピューターではCeros氏が使用しているデバイスをオススメとして、BTOで選べるようになっている。
まず最初に選びたいのが、すばやい入力を取りこぼさないロジクール製のゲーミングキーボード『G710pBL』(+税別1万9100円)に、正確なポインティングが可能なゲーミングマウス『G303』(+税別7250円)。MOBA系やRTS系ゲームを極めていくと、時間あたりにどれだけコマンドを入力できるかが勝敗を決める要素になってくる。高性能な入力デバイスはゲーミングPCの最低条件といえるだろう。
チーム戦などにも挑戦することを視野に入れるなら、良質なヘッドセットも準備しておきたい。オススメされているロジクール製の『G633』(+税別2万1750円)は、高性能なノイズキャンセリングマイクを搭載。チーム内のボイスチャットがよりクリアーになるはずだ。
オススメセットをすべてBTOで選択すると16万円台とやや高くなってしまうが、トッププレイヤーが使っている製品と同じものをそろえていると考えれば、何も考えずに購入するよりも安心できる。良質な周辺機器を使うと安定したゲームプレーが可能になるので、何を買えば良いのか迷っている人は、ぜひ試して欲しい。
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