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auの「Galaxy A8 SCV32」はうすうすでバランス良しなスマホ

2015年12月26日 15時00分更新

CPUはオクタコアだが3D性能はそこそこ

 スペックは、オクタコアCPUのExynos 5433(1.9GHz+1.3GHz)、2GBメモリー、32GBストレージ(microSDXC対応)、1600万画素アウトカメラ(イン500万画素)、3050mAhバッテリーだ。Exynos5433は、いわゆるbig.LITTLE構成のもので、低負荷時は消費電力の低い1.3GHz側を使い、負荷に応じてパフォーマンスを維持するために1.9GHz側を使用する。Snapdragon 810の場合、発熱対策としてbig側のコアをStopedにする動きが目立ったが、Exynos 5433ではそうした動きはなく、スムーズに使用を優先するコアを変更しているようだ。

 ベンチマークやゲームなどで高負荷だと、温度が上昇するのだが、フルアルミニウム合金ボディーで放熱性に優れていることもあり、不安になる温度まで上昇することはなかった。冬期というのもあるが、屋外だと筐体が冷たすぎると感じる人もいそうだ。

 OSはAndroid 5.1で、ソフトウェア的にはGalaxy S6シリーズから大きな変更はない。5.7型であるため、片手操作できるように画面サイズを小さくする機能がホームボタン3回押しで実行されるくらいだ。マルチウィンドウ機能は引き続き採用しているので、大画面を活かしやすい。

ホーム画面

設定画面。アクセス頻度が高いものについては、最上段にアイコンで表示される

バッテリーオプションは、通常モードと省電力モード、ウルトラ省電力モードの3つ。ベーススペックが高いため、省電力モードでも動きは意外と機敏

アプリの自動最適化機能は、しばらくしてから効果を発揮する。クリティカルな邪魔もないため、オンのままでもいいだろう

マルチウィンドウ機能は、5.7型と画面が大きいため、出番が増えるハズ

ホームボタン3回押しから実行できる片手操作モード

 ベンチマークを見ていく。使用したアプリはAnTuTu Benchmark v6.0。スコアとしては70087になった。Galaxy S6 Edgeは81087と同アプリ内のグラフで確認できるため、ハイスペック機には及ばないが、ミドルクラス以上の実力だ。ベンチマークスコアは上々なものだが、実用途面で見ると、3Dゲームによっては挙動に問題がある。大半の軽めのタイトルならばいいが、60fpsで動くようなものや、「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」あたりは正直なところ厳しい。それ以外の用途については、極端な処理負けと出くわすこともなかっため、性能としては十分と判断していいだろう。

AnTuTu Benchmark v6.0のスコア。アプリ内からチェックできる他の端末と比べると、2015年に登場したハイスペック機よりも、スコアは少し低い

オートでもマニュアルでも弄りやすいカメラ

 アウトカメラは1600万画素、インカメラは500万画素になっている。インカメラは最近のセルフィー需要に対応したものであり、画角は120度と広角なものとなっているが、その点は実際野外の撮影データで確認するとして、まずはアウトカメラから見ていこう。レンズにf値1.9の明るいレンズを採用して、暗所への対応性を高めている。イメージセンサーについての情報はないが、マニュアルモードで見るとISO100~800までしか設定できないため、薄暗い場所の場合、ガッシリホールドする必要アリだ。

 通常モードはすべてカメラにおまかせだが、マニュアルモードも用意されている。マニュアルモードは各種設定の変更が用意で、少しでもデジタル一眼レフ/ミラーレスを使用したことがあれば、すぐに馴染めるだろう。主な設定項目としては、ホワイトバランス、ISO、露出補正、測光になる。

左が自動モード、右がプロモード、いわゆるマニュアルモードだ。自動モード拡張版のようで、かなり扱いやすい。なお露出補正は0.1EV刻みと渋い仕様だ

測光モードのデフォルトは中央部重点測光。多分割測光(平均測光、マルチ測光)でまずは慣れてみるといいだろう。また寄ってとるときはスポット測光にしてみるのもいい

モードは写真の通り。手ぶれ補正の類いがないため、夜景モードの出番はかなり限定的なものになる

左は自動モードで撮影したもの、右はプロモードでホワイトバランスを曇りに変更し、露出補正ー0.5、スポット測光にしたもの

基本的に開放状態なので、寄った場合は背景がけっこうボケてくれる

自動モードでも描写は優秀だが、強引に明るくしすぎている感があるため、気に入らない場合はプロモードでちょっと調整がオススメ

接写時には描写性能の良さをよく体験できるだろう

少し光りが差し込んだ状態では、やや白みやすい。このあたりのダイナミックレンジを把握すると楽しくなるハズ

インカメラはデフォルトでオンになっており、明るめチューンといった感じ。また120度と広角なため、ポージングの自由度も増す。気持ち末端部が歪むのでそのあたりに注意するか、逆に利用して気になる部分を加工レスで誤魔化してみてもいい

オッサンの場合もけっこうナチュラルな感じになる

【結論】バランス良好な大画面スマホ

 Galaxy S6シリーズには及ばないものの、良好なスペックと5.7型の大画面がやはり魅力だ。幅77mmにおさえられており、持ちやすさだけでなく、動画を見るさいの没入感もいい。ゲームを考えると3Dに弱いという面はあるが、遊べるタイトルは多くあるため、大きな問題ではない(デレステの場合は難ありだが)。

 価格もハイスペック機よりも抑えられているため、動画やウェブブラウズばかりというのであれば、モノラルスピーカーであるのが、唯一残念な部分なくらいで、Galaxy A8 SCV32はかなりオススメだ。


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