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パソコンショップSEVENとジサトラのコラボモデル「ZEFT CubeR1 ジサトラコラボモデル」をチェック

Qi対応・コンパクト・しっかり冷却、ジサトラボスの要望全部入りコラボPC

2019年11月26日 09時00分更新

「ZEFT CubeR1 ジサトラコラボモデル」

 ジサトラメンバーのボスであるジサトラカクッチの一言で実現したパソコンショップSEVENとジサトラのコラボレーションパソコン「ZEFT CubeR1 ジサトラコラボモデル」(以下、ZEFT CubeR1)。その顛末は別記事を参照していただきたいが、本製品の最大の特徴は天板に用意されたQ1 1.2に対応したワイヤレス充電機能だ。では、ZEFT CubeR1はほかにどのような特徴を備えているのだろうか。今回は、ZEFT CubeR1のスペックや特徴などを詳しく紹介していこう。

Qi 1.2対応の充電機能以外にも
簡易水冷クーラー搭載など見どころが満載

ZEFT CubeR1の前面。白一色に銀色のInWinのロゴが浮かび上がるシンプルな構成だ

 まずは、ZEFT CubeR1の外観から触れておきたい。ZEFT CubeR1は、PCケースにMini-ITXに対応したInWin製「A1 PLUS WHITE」を採用し、およそ幅210×奥行343×高さ231mmとかなりコンパクトなサイズに収まっている。カラーリングは白一色だが、底面にアクリル製の台座が装着されている点がユニーク。このアクリル製の台座には、アドレサブルRGBに対応したLEDストリップが埋め込まれており、CPUクーラーやケースファンを含め、ASUSの「AURA Sync」で一括制御が可能となっている。

ケースファンやCPUクーラー、底面などのLEDがアドレサブルRGBに対応しており、小さいながらもかなり個性的だ

これらのLEDは、マザーボード付属のアプリケーション「AURA Sync」により一括制御することが可能だ

 また、左側面のサイドパネルは強化ガラスを用いているのだが、スモークが入っているため、内部が透けて見えるというよりは、点灯するLEDの光がより際立っているという印象だ。

左側面のサイドパネルの強化ガラスにはスモークが入っている。なお、筐体への固定はハンドスクリューが採用されている

右側面のサイドパネルは、立体的な成型によるハニカム構造の排気口が面積の半分を占めている

右側面のサイドパネルを外した様子。ケーブルがキレイにまとめられているほか、右側に2.5インチトレイが2つ確認できる

 天板には4㎜厚の強化ガラスが採用されているが、コンパクトなサイズであるため、通常のミドルタワーパソコンと比べて天板が視界に入りやすい。そのため、その天板に強化化ガラスを装着し、その見栄えを高めている点はなかなか好印象だ。また、この天板にはQi 1.2に対応した充電機能が用意されており、iPhone XRなど対応デバイスを載せるだけで充電が可能だ。

Qi 1.2に対応した充電機能を備える天板

iPhone XRなどQi充電に対応しているデバイスであれば本機に乗せるだけで充電可能だ

 なお、InWinの資料によると、この充電機能は、7.5W/10Wの高速充電に対応しているとのこと。そのほか、天板にはUSB 3.0(Type-A)×2、それにヘッドフォン出力とマイク入力が用意されており、とてもアクセスしやすい。

天板の入出力インターフェースは、USB 3.0(Type-A)×2、ヘッドフォン出力、マイク入力という構成

 それでは、サイドパネルを取り外して内部を確認していこう。ZEFT CubeR1はミニタワー型なので、内部空間はさほど広くない。それでも、電源ユニットやCPUクーラー、それにビデオカードが整然と配置されている。ZEFT CubeR1では、CPUにAMDの「Ryzen 5 3600」を採用しているが、BTOに「Ryzen 7 3700X」を始め、「Ryzen 9 3900X」などもそろっているため、コストアップが必要になるがCPU性能の引き上げも図れる。

CPU-Z(Version 1.90.1)の実行結果

 そして、CPUの冷却にはCoolerMasterの簡易水冷クーラー「MASTERLIQUID ML120L RGB」を搭載。この狭い空間に、簡易水冷クーラーがしっかりと収まっている点は賞賛すべきポイントだろう。なお、右側面にもInWinの120mm角ケースファン「Sirius Loop ASL120」が1基装着されており、背面だけでなく右側面からも排気が行われる構造を採っている。そのほか、底面には120mm角ファンを2基増設可能で、コンパクトな筐体だが冷却にはかなり配慮がなされている印象だ。

 マザーボードにはMini-ITXタイプでASUS製の「ROG STRIX B450-I GAMING」を搭載。さらに、BTOにはASRock製「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」なども用意されており、Mini-ITXタイプでマザーボードがBTOで変更できる点はなかなかユニークだ。

ROG STRIX B450-I GAMINGにより、IEEE 802.11a/b/g/n/acおよびBluetooth 4.0に対応したアンテナ端子も用意されている。なお、映像出力はマザーボード側のHDMI端子ではなく、グラフィックスカード側のものを利用する

 さらにZEFT CubeR1では、ストレージとしてM.2タイプでNVMe接続のCrucial製「P1 CT500P1SSD8JP」を搭載。容量は500GBあるので、ゲーミング用途でも十分だが、さらに容量を望むのであれば、BTOからSSDの増設を選択しておきたおところ。というのも、ZEFT CubeR1では、右側面のマザーボードベースの裏側に2基の2.5インチ専用トレイが用意されているのだが、筐体のサイズゆえあとからSSDを増設しようとすると少々手間が掛かってしまう。そのため、容量面で不安を感じるユーザーであれば、BTOであらかじめストレージを増設しておくのが得策だ。

 また、筐体自体には光学ドライブは搭載されていないが、USB接続のスーパーマルチドライブが標準で同梱されている点も要注目だ。なお、この光学ドライブはBTOで“なし”も設定する可能で、この場合は1500円安くなり、少しでもコストを抑えたい人にとってもありがたい配慮といえる。

 ビデオカードには標準で「GeForce RTX 2060 SUPER」(以下、RTX 2060 SUPER)を採用。ケースの仕様上、長さ320mmまでのカードを搭載可能だが、ZEFT CubeR1では、電源ユニットがケースに標準で搭載されている80PLUS GOLDの定格出力650Wのものを搭載しているため、BTOに上位モデルのGPUが用意されていない点は注意したい。なお、こちらも下位のGPUに変更すると価格を抑えられる点に魅力を感じる人もいるのではないだろうか。

NVIDIAコントロールパネルからシステム情報を確認したところ

基本構成の価格は17万5,780円とコスパは十分
コンパクトだがゲームも十分プレイ可能

 ZEFT CubeR1の価格は、税込みで17万5780円と20万円を大きく割っており、お買い得感はかなり高い。しかも、CPUクーラーに簡易水冷クーラーを採用し静音性の向上も図られており、リビングなどに置いてもその動作音が苦にはならないはずだ。GPUにRTX 2060 SUPERを搭載しているためゲーミング用途でも十分活用できるスペックを備えており、Qi充電にあまりメリットを感じないユーザーであっても、コンパクトでパワフルなマシンを探しているのであれば、このZEFT CubeR1はオススメできる1台であることは間違いない。

 では、どの程度のポテンシャルを備えているのか気になるところ。そこで、次回は、ZEFT CubeR1のでゲームが快適に動作するのか、実際にプレイして確かめてみたい。

ZEFT CubeR1 ジサトラコラボモデルの主なスペック
CPU Ryzen 5 3600(定格クロック3.6GHz、最大クロック4.2Hz、6コア/12スレッド、キャッシュ容量32MB)
グラフィックス GeForce RTX 2060 SUPER
メモリー 16GB PC4-21300(DDR4 SDRAM、16GB×1)、スロット数2のうち1スロット使用
ストレージ M.2 500GB SSD(NVMe接続)
内蔵ドライブ -(外付けDVDスーパーマルチドライブ標準付属)
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0
インターフェース(前面) USB 3.0×2、ヘッドフォン出力、マイク入力
インターフェース(背面) USB 3.1 Gen.2(Type-A)×2、USB 3.1 Gen.1(Type-A)×4、HDMI、DisplayPort×3、スピーカー端子、有線LAN端子
拡張スロット PCI Express 3.0 x16、PCI Express 3.0 x8
内部I/O SATA×4、M.2×2
電源 650W(80Plus Gold)
サイズ およそ幅210×奥行343×高さ231mm
OS Windows 10 Home(64bit)
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