2019年10月09日07時00分

サイボウズの情シス直伝! kintoneをフル活用した攻めのヘルプデスク

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 9月4日に名古屋で開催されたサイボウズの総合イベント「サイボウズ デイズ 2019」では多数のセッションが行なわれた。今回は、そのなかからサイボウズ 情報システム部 副部長の青木哲朗氏による「サイボウズの情シス直伝! キントーンをフル活用したヘルプデスク勉強会」の様子を紹介する。

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サイボウズ 情報システム部 副部長 青木哲朗氏

スマホも周辺機器も会社用PCも自宅用PCもニーズに合わせて貸与する

 青木氏は現在、運用本部の情報システム部に所属しているが、以前は決済のサービスシステム会社やSierでサーバーやストレージなどのインフラ設計や構築業務に10年以上携わってきた。2014年の7月にサイボウズに転職し、当初はインフラ管理をしていたのだが、2017年7月からはサービスデスクチームのマネージメントも兼務するようになった。

「サイボウズはグループウェアの開発、販売、運用をしています。創業が1997年8月、今年で22年目になります。拠点は、国内が東京、大阪、松山、名古屋、福岡、仙台にあり、海外も上海、シンセン、ホーチミン、サンフランシスコ、台湾などに展開しています。従業員数は800名を超えています」(青木氏)

 サイボウズの企業理念は「チームワークあふれる『社会』を創る」と「チームワークあふれる『会社』を創る」ということで、当然自社もホワイト企業を目指している。その結果、働きがいのある会社ランキングでは6年連続ランクイン、働きがいのある会社アジアランキング2019では初ランクインで17位、働きがいのある会社 女性ランキングでも3年連続ランクインしている。

「100人100通りの働き方という言う通り、いろいろな働き方があります。たとえば、標準的な就業時間は9時~18時ですが、ラッシュ時間を避けて朝7時から16時まで働いている人がいます。副業もOKで、水曜日の午後はテレビリポーターの仕事をしている人もいます。趣味の時間を大事にする方もいて、広島カープの試合がある日は夕方早く帰って応援しに行く、という働き方もあります」(青木氏)

 そんなホワイトな働き方をIT面で支えているのが「To create IT systems for the best work of everyone anytime,anywhere」というミッションを掲げる情報システム部だ。情報システム部は、3つのチームから構成されており、社内サーバーを管理するシスアドと社内の業務改善を行なうシステム企画、そして青木氏が所属するサービスデスクチームの3チームで構成されている。

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情報システム部のミッション

 サービスデスクチームでは、PC・スマホのセットアップや、社内システムのアカウント管理、社員から来る依頼の対応を行なっている。メンバーは8名と兼務で7名の15名体勢で、日本では東京と大阪、松山、海外は上海に3名、ホーチミンにも3名、サンフランシスコに2名と働いている場所は散らばっている。

 現在、サイボウズのスタッフが仕事で使うPCは、6種類から選べる。軽量タイプなら「Let's Note SV8」、タッチパネルを使いたいなら「法人向けSurface Laptop 2」、ハイスペックが欲しいなら「Latitude 5300」、Macが欲しいなら「MacBook Pro 13インチ」といった具合だ。開発で使うPCはより高い性能が必要になるので、デスクトップPCやハイパワーな「MacBook Pro 15インチ」を利用できるという。

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メンバーは情報システム部が厳選した6種類のPCから必要なモデルを選べる

「1人あたり複数台のPCを使うのは当たり前になっていて、総数は1900台あります。スマホも会社支給で1000台以上保有しています。マウスやキーボードに関しても好きなものを使えるようにしています。キーボードはHHKBやThinkPadキーボード、マウスはエルゴレーザーマウスやワイヤレストラックボールなどが使えます」(青木氏)

 さらには、在宅用のPCも支給している。社員には1台ずつノートPCを配っているが、在宅勤務をするときにいちいち持って帰るのは大変だという要望が出たためだ。ただし、在宅用は型落ちのPCを利活用しているという。

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キーボードやマウス、ディスプレーなども自由に選べる。ハイエンドキーボードのHHKBまで用意しているのはスゴイ

 800名分ともなるとすごいコストになりそうだが、チームワークあふれる会社を作る、という理念に貢献できるという考えから、このような方針を採っているそう。

「昔からそうだったわけではありません。10年前のサイボウズは離職率が28%で、どんどん人が辞めていくという時代でした。このころの情報システム部は、お金をかけないコストセンターでした」(青木氏)

 そこで、2014年に運用本部が設立され、最高の仕事ができる情報システムを作るために、投資をしていくことになった。たとえば、開発用のデスクトップPCであれば、メモリーを32GBも搭載している。当然コストは上がるが、生産性が向上する。さらに、リッチなスペックだと長い間利用できるので、長い目で見ると無駄ではなく、適切な投資になるという。

 この生産性はなかなか数字で明らかにしにくい。サイボウズでは実態としては、信用して貸与することが多いそう。しかし、高級キーボードは3万円くらいするが、3年くらい使えば1日あたり100円程度のコストになるので、そこまで高い投資ではないと考えるそうだ。

「大切にしていることは、公明正大と質問責任、説明責任です。たとえば、新しいMacBook Proにメモリーを32GBにスペックアップしてほしいという依頼があったとします。僕たちサービスデスクは、何でそのスペックが必要なのか? と質問します。依頼者側は説明責任があるので、こういう業務で大容量メモリの方が効率的に仕事ができるのでお願いしたいと答えます。それで、適切な理由であれば、PCを手配することになります」(青木氏)

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サイボウズが重視している、質問責任と説明責任

 さらに、社員1人当たりのITコストも実名入りで公開しているという。全社員がアクセスできるアプリに、誰がどれだけのPCやスマホ、周辺機器を使っているかが公開されているのだ。金額まで載っているので、使いすぎを抑止する効果もある。

 戦略的投資として、こんな羨ましい取り組みを始めたところ、同時に会社の売り上げも伸びてきたという。それとは逆に、離職率は下がり続け、現在では5%程度になるといいことづくめだ。

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全員のITコストが全社に公開されているので使いすぎを抑止できる

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