2019年03月08日11時00分

Ultrasoneから振動板に金を使った超高級ヘッドホンが登場、「Edition 15 Veritas」

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Edition 15 Veritas
Edition 15 Veritas

 アユートは3月8日、Ultrasoneの新フラッグシップヘッドホン「Edition 15 Veritas」の国内販売を4月に開始すると発表した。

 ドイツのUltrasoneは、ハイエンド・ヘッドホン市場の草分け的な存在。2004年の「Edition 7」など、エポックメイキングな製品を数多く手掛け、世界中にファンがいるブランドだ。Edition 15 Veritasは、その最上位機種で、2017年12月発売の「Edition 15」のハウジングを密閉型にしたもの。直径40mmのドライバーには、金とチタンを配合した、独自の振動板「Gold Titan Compaund」(以下GTC)を採用している。

Ultrasone
GTCドライバー(2017年11月のヘッドホン祭で展示されていたもの)

 細かなところは不明なのだが、GTCドライバーはハイブリッド構造になっている。一般的なマイラー素材の振動板をベースにしつつ、中央部に高域の再現性に必要な「硬さ」が得られるチタン素材を併用。周辺部は低域の量感を出すために必要な「動きやすさ」を得るためにチタンよりは柔らかくし、かつ金素材を蒸着させているようだ。その製造には、高い精度が求められ、日本の企業から調達しているという。

Edition 15 Veritas
GTCドライバーの構造図。金を使った40mmの振動板の上に、チタンを使ったセンターキャップを重ねているように見える。

特別なEditionシリーズ、その最上位機種

 ほぼヘッドホン専業のブランドと言ってもいいUltrasone。そのラインアップの中でも、Editionシリーズは特別な存在だ。ドイツの自社工場で、ハンドメイド生産がなされている。開放型ヘッドホンで、全世界に向け限定999台のみが製造された「Edition 15」は、現時点でその頂点に位置づけられる製品となっている。

 このEdition 15を基本にしつつ、密閉型の機種としてリリースするのが、新製品の「Edition 15 Veritas」だ。開放型には自然な音の広がりが得られるという利点、密閉型は音漏れが少なく低域もより明瞭に聴こえる利点がある。

 時間をかけて開発している、Editionシリーズの中にあって、Edition 15の登場から1年余りというスパンは短い。GTCドライバーのサウンドを密閉型で体験したいという声が多く寄せられ、それに応えたためだろう。

Uktrasone
開放型の従来機「Edition 15」

 GTCドライバーの搭載を始めとした、基本的な特徴はEdition 15を踏襲している。具体的には、外耳への反射で広い音場を実現する独自技術「S-Logic EX」の採用、ミューメタルという特殊な金属を用い電磁波を低減する「Ultra Low Emission」技術、金属と木材を組み合わせたイヤーカップ、マグネットで簡単に着脱できるイヤーパッドなどだ。

Edition 15 Veritas
ハウジングの内部。ドライバーは耳穴よりも少し前に傾けて取り付けている。これが音を耳の外側(外耳)に反射させ、自然な音場感を出すための技術「S-Logic」だ。S-Logic EXはEditionシリーズでも一部の機種だけが採用している最新技術。

 Veritas(ベリタス)はラテン語で真実を示す単語で、英語のTruthに相当する。正真正銘の音や質感を持つ機種にしたいという想いが伝わってくる。Editionシリーズはこれまで、開放型が二桁の型番、密閉型が一桁の型番を付けていた。今回は密閉型なので、その法則から外れるが、Edition 15との共通性が高い派生モデルのため、敢えてVeritasという言葉を付けて区別したのだろう。

 とはいえ、密閉型と開放型では音響特性が大きく異なるため、サウンドデザインはイチからやり直している。使用するGTCドライバーは同一とのことだが、ハウジングの内部に様々な調整を加えているそうだ。具体例としては、イヤーパッドと一体となった、フィルターの変更が挙げられる。

Edition 15 Veritas
フィルターの調整が、密閉化の際のキーになっている。

 イヤーパッドはマグネットで固定され、簡単に着脱できる。Edition 15ではベロア素材が標準で、革製イヤーパッドとの交換もできた。一方、Edition 15 Veritasは革製イヤーパッドが標準となるようだ。羊の皮を使用するという点では同じで、外見も似ているが、素材は変えている。新採用の「メリノシープレザー」は、Edition 15の「エチオピアシープレザー」に比べて、柔軟で保湿性が高いため、長時間の使用でも安定して装着できるという。

Edition 15 Veritas
トッププレートにはレーザー刻印で、S-Logic EXの効果をイメージした複雑なパターンを入れている。開放型のEdition 15では、ここがパンチング処理になっていた。

 Edition 15のデザインは、金属と木材を組み合わせた印象的なもの。このイメージもしっかり継承している。ただし従来ステンレス素材だった金属部分を、アルミ素材に変え、重量が22gほど軽量化した。密閉型のため、特徴的なパンチング処理の通気孔も不要となるが、代わりにレーザー刻印でパターンを付けてデザインを統一している。凹凸がないぶん、ややライトな質感になるが、ぱっと見の印象はEdition 15そのままだ。フレーム部分の木材は「アメリカンチェリーウッド」をワックス仕上げしたもので、経年での風合いの変化にも配慮している。

Edition 15 Veritas
LOMOプラグ対応で、リケーブルが可能だ。

 本体重量は約314g(ケーブルなし)で、インピーダンスは40Ω、周波数特性は5Hz~48kHz、出力音圧レベルは96dB/mW(SPL)。ケーブルについては、信頼性の高いLEMOプラグを使用した着脱式。プレーヤー側は3.5mmのミニジャックで、1.2mと3mの2本の長さを用意している。6.3mmのスタンダードプラグに変換するアダプターも付属する。

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