2018年12月20日07時00分

中国ネット動画ビジネスでの日本の課題 人気No.1日本人が語る

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中国を足掛かりに日本文化を世界へ届ける

 ある調査によると、中国人の4割は日本に好感を持っているにもかかわらず、日本人は1割しか中国に好感を持っていないという。

 「ほとんどの日本人は、中国のことを理解する前に拒絶しているのでは。中国は広く、約13億人もいるので、いろいろな人がいる。一部の側面だけで好き嫌いを判断してしまうのは、非常にリスキー」と山下氏は懸念する。

 「日本人はコンテンツを海外に届けるのが苦手。狙い通りに現地のメディアに流せていない。4割の人が日本に好感をもっているとすれば、13億のうちの4割には受け入れられるかもしれない。さらに、中国人の目線に立ち、日本式で良質なコンテンツをつくれたら、13億の市場に広がる。これをフォーマット化していくと、世界中の華僑や中国系の人へと届けられる。今までの英語を使った配信とはまた違った手法で、全世界展開の可能性が見えてくる。これはすごくロマンのあることなのでは」と、中国を足掛かりに世界展開も目指している。

 2017年7月21日に活動をスタートし、日本での制作を統括する拠点として、2018年9月に株式会社ぬるぬるを設立。現在は、日本のテレビ局や制作会社へ提案を始めている段階だ。まだ公にできる状況ではないが、いくつかの会社からの資金提供や、芸能事務所からのオファーも来ているとのこと。コンテンツは日本で制作し、中国の会社に納品する形になる予定。中国の会社を介すのは、中国のネット放送許可をもっている企業でなければ映像審査を通らないためだ。また、映像を中国に納めるだけではなく、日本国内や中国以外の国に住んでいる中華系の人たちへの配信も計画していきたいとのこと。

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株式会社ぬるぬる公式ページ

 会社運営の方向性は、効率的にお金を稼ぐことではなく、みんなが喜ぶサプライズをつくること。「こうした活動が日中関係の改善や経済の発展、社会貢献につながればいい。お金の稼ぎ方も変わってくる。たくさんの人が夢中になれるような価値のあるものが生まれた結果、お金が生まれていく、というシステムをつくっていきたい」と語る。

 山下氏は、ビリビリ動画のプレーヤーのなかでは最年長クラスだ。配信を始めた当初は、外国人のトッププレーヤーになることを目指したが、2年あまりで実現してしまった。すると、目標を見失ってしまい、ただ更新し続けるだけの状況に陥ってしまったそうだ。ユーチューバーを含め、中国や日本で動画配信を始めたばかりの10、20代の若い人たちも、いずれは山下氏と同じようにゴールの見えない問題にぶつかるだろう。「そのとき、僕がひとつの道を指し示せるような人間でありたい」と山下氏は言う。

 山下氏の指し示す道とは、ユーチューバーやインフルエンサーが日本で頂点を極め、世界へ飛び出して現地のファンを獲得し、開拓者になること。こうして世界中に広がった個人メディアを発信源として、日本のチームでコンテンツ制作をバックアップする仕組みができれば、日本発信の世論や情報をもっと世界へ届けられるようになるかもしれない。

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