週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

IFAのサムスンはスマートウォッチ! 「Gear S3」は画面大型化&デザイン一新

2016年09月01日 13時30分更新

文● 山根康宏 編集● ASCII編集部

 サムスンはIFA2016の会期前々日に新製品発表会を開催。スマートウォッチの最新モデル「Gear S3」を発表しました。クラシカルなスタイルの「Gear S3 classic」と、スポーティーな「Gear S3 frontier」の2種類の登場です。

よりリアルな腕時計に近づいたGear S3

ベゼル部が回転するUIはそのままに
デザインがさらに時計っぽくなった「Gear S3 classic」

 Gear S3はIFA2015で発表された「Gear S2」と同様に、ベゼル部分が回転し操作を行うことのできるユーザーインターフェースを搭載しています。Gear S2からの進化のポイントは本体のデザイン。より腕時計らしい形状となりました。またカスタマイズも強化され、ウォッチフェイスのバリエーションも増やされています。

進化の最大のポイントはデザインです

 2モデルともディスプレーのサイズは1.33型。Gear S2の1.2型から大型化されています。なお解像度は360×360ドットです。ディスプレー表面はゴリラガラスSR+を採用し、さらに傷が付きにくくなりました。本体はIP68の防水防塵に対応。なおベルトは22mm幅で、市販の腕時計用のものと交換も可能です。

ディスプレーは大型化、22ミリのベルトを交換できる

 背面側には心拍センサーを内蔵しています。また非接触充電に対応しそのアンテナも内蔵。ほかにはGPS、NFC、高度計、スピードセンサー、気圧計、歩数計などを搭載しています。なお本体にはスピーカーとマイクも内蔵しており、スマートフォンでの通話をGear S3で行なうことも可能。そして単体でのLTEに対応するモデルも一部の国で登場します。なお、そのSIMは内蔵型のソフトSIM(E-SIM)で、物理的なSIMカードの交換には対応しません。

背面には心拍センサーを内蔵、LTEモデルも用意

 Gear S3 classicは本体の右側に突起したボタンを2つ搭載。クラシカルなアナログの腕時計のようなイメージを出しています。ベゼルの周囲の窪みは間隔が狭くなり、Gear S2よりも指先で回す操作がしやすくなっています。

機械式時計を思わせるデザインのGear S3 classic

 Gear S2 classicとGaer S3 classicを比較すると、Gear S3のほうがさらに腕時計に近いデザインになっていることがわかります。しかし一方で、Gear S2は小型で女性にも似合うエレガントなデザインでした。発表会ではGear S2シリーズも販売が継続されることがアナウンスされています。すなわちこの両モデルはサイズとデザイン違いの2つのクラシックモデル、という売り方がされる予定です。

Gear S2(左)とGear S3(右)、classicモデル同士の比較

 スペックの詳細はまだ全容が発表されていません。本体の厚みはGear S2シリーズよりも若干厚みが増しています。CPUは現時点では非公開、メモリは768MBでGear S2の512MBより増量。ストレージは4GBで変わっていません。

本体サイズは非公開、サイズはやや厚みがある

よりスポーティーなデザインの「Gear S3 frontier」

 一方のGear S3 frontierのデザインは、スポーツウォッチに近づきました。ベゼルのデザインはGear S3 classicとほぼ同じで、こちらも指先での回転操作がしやすくなっています。オリジナルのベルトはゴム系の樹脂バンドで、こちらも市販の腕時計用のものに交換可能です。

スポーツウォッチ的な印象のGear S3 frontier

 右側面の2つのボタンは本体からやや出っ張るように内蔵されていますが、表面はすべり止め加工がされており、ボタンを見ずとも指先で触れるだけでボタンを認識できます。

大きく押しやすい2つのボタン

 Gear S2とデザインを比較すると、まったく異なるモデルに仕上がっています。Gear S2のカジュアルなイメージがら、Gear S3 frontierは高級感あふれるデザインに変わりました。classicの新旧モデルがサイズとデザイン違いの関係となったのに対し、こちらの2つのモデルは別のラインの製品と言えるでしょう。

Gear S3 frontier(左)とGear S2(右)の比較

 前述したようにGear S3のユーザーインターフェースはベゼルを回して操作するタイプ。アプリのインストールも可能で、ペアリングしたスマートフォン側から追加できます。

ユーザーインターフェースは変わず。アプリの追加もできる

 時計の画面を指先で長く押し続けると、フェイスデザインを変えることができます。Gear S3ではそのウォッチフェイスを細かくカスタマイズが可能出来るようになりました。細かいカスタマイズが可能なデザインを選ぶと、画面に「Stylise」の表示が出ます。この状態でベゼルを回転させると、同じデザインのフェイスの中で、文字盤や針の色などを変えることが可能になったのです。

ウォッチフェイスはより細かいカスタマイズが可能

1つのテーマで複数のデザイン変更が可能

 OSはGear S2に引き続きTizenを採用しています。また展示品はWi-Fiモデルで、Gear S3 frontierのモデル名は「SM-R770」でした。LTE搭載モデルは別の型番になると思われます。なお気になる日本語の対応ですが、展示品はペアリングしているスマートフォンの操作ができなかったため、言語の変更は不可でした。しかしGear S2と同じシステム/UIを採用していることから日本語への切り替えは可能と想像します。また設定画面からは日本語入力のダウンロードも可能になっていました。

OSはTizen、バージョン2.3.2.0を採用

展示モデルはWi-Fiバージョン

日本語にもおそらく対応、文字入力も可能

 2つの本体デザインのGear S3ですが、ベルトやウォッチフェースをカスタマイズしたデザイナーとのコラボレーションバージョンも登場する予定です。会場にはインテリアデザインなどを手掛ける著名なデザイナー、アリック・レヴィ氏とのコラボモデルが展示されていました。

デザイナーとのコラボモデルも登場予定

 発表会会場にはGear S3を完全分解した、それぞれのパーツの展示も行なわれていました。筐体には高級腕時計にも採用されているものと同じステンレススチール素材を採用しています。なおバッテリーは同社製で380mAhのものを採用していることもわかります。

Gear S3のパーツ構成も公開

 歴代のスマートウォッチの「Gear」シリーズや、1999年にリリースした世界初という腕時計携帯電話「SPH-WP10」も展示。腕時計型のITデバイスのパイオニアメーカーであることをアピールしていました。

世界初の腕時計携帯電話も参考展示

 Gear S3の新製品2モデルは、現行モデルのGear S2のバリエーションを広げるものとなります。しかし単純なデザイン違いというだけではなく、より大型化したディスプレーや回転させやすくなったベゼルの搭載により、使いやすさも高まっています。価格や日本での販売についてはまだアナウンスがありませんが、Gear S2と同様にぜひとも日本でも発売してほしいものです。

4モデルにバリエーションが広がったサムスンのスマートウォッチ


■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この特集の記事