2016年05月01日17時00分

1本のマンガを描くにはどれだけのコストがかかるのか

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「4000人の中からひとりのファンを見つける必要がある」

 第1回第2回でマンガ業界とクラウドファンディングについて紹介してきたが、今回は漫画家のはまむらとしきり氏が現在クラウドファンディングサイト「FUNDIY(ファンディー)」で手がけている新作「スマホゲームの大地」を例に、マンガの制作費について迫っていく。

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――今回はマンガの制作費についてお伺いします

 はまむらとしきり(以下、はまむら):「漫画家」と聞くと、ふだん何をしているのか謎な人たちに聞こえるかもしれませんが、やっていることは独立した「ベンチャービジネスマン」です。特に今は情報過多な時代ですから、トレンドの移り変わりが激しいです。なので、すべての漫画家は作品を発表するタイミングに合わせて、自分の作品がいちばん輝く方法を探していかなければならないと思います。僕らのような、ロクなヒット作もないくせに20年も漫画を描き続けている作家は、ほんとにタイヘンな時代ですよ(笑)。

comicfund
村正氏は365日、ほぼ毎日何らかの絵を描いている。画像のマンガはオンライン海戦ストラテジー「World of Warships」公式サイトで連載中の「ぷかぷか艦隊」

――漫画家として食べていくには、どれくらい売れる必要が?

 はまむら:商業出版のマンガがギリギリ成功する読者数は、約1万人と言われています。この数字は多いでしょうか? それとも少ないでしょうか? ちなみに、日本の読書人口は約4000万人です。

――読者人口全体から見ると少ないですね

 はまむら:つまり、本屋さんやKindle……あ、ここでは「BOOK☆WALKER」と言ったほうがいいのかな?

――そこは気を使わないでください(笑)

 はまむら:では、本屋さんやKindleで本を買う人たちに「このマンガ買いませんか?」と4000人にたずねて回って、そのなかのひとりが買ってくれたマンガが、商売として成り立っているマンガです。4000人の中から、たったひとりのファンを見つけなければいけないんです。

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