2015年02月24日17時45分

パッシブスピーカーで極上ハイレゾが味わえる『Sound Blaster X7』の実力

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 古くからPCを知っている人にとってSound Blasterと言えば、サウンドボードの代名詞的な存在ですよね。そのSound Blasterの最新製品、『Sound Blaster X7』が先日、クリエイティブメディアから発売されました。

SoundBlasterX7
SoundBlasterX7

 しかしながら、モノを見てみると、サウンドボードとは大きく異なる形状。ひと言で言えば、現代のデジタル環境にマッチした、オールマイティー・アンプと言えばいいのでしょうか……。しかも、パッシブ・スピーカーでも使えるという、PC用オーディオデバイスとしてはちょっと珍しい機材なのです。

 直販価格で4万6000円(税別)と、決して安くない機材ではあるのですが、なかなかユニークなモノです。

 Sound Blaster X7自体について説明する前にスピーカーの基礎知識を簡単におさらいしておきます。

 スピーカーには“パッシブ・スピーカー”と“アクティブ・スピーカー”の2つがあり、一般にPC用スピーカーと呼ばれるものは後者です。アンプ内蔵スピーカーがアクティブ・スピーカーであり、アンプを内蔵せず外部のアンプで駆動させるのがパッシブ・スピーカーです。

 なので、通常はスピーカー自体に電源があるかどうか、LEDなどが搭載されているかどうかで判別できます。レコーディングやミックスなど音楽制作の世界では現在の主流はアクティブ・スピーカーになってきていますが、オーディオ・マニアの世界においてはアクティブ・スピーカーなど論外で、しっかりしたアンプ、ステレオを同時にバランス良く駆動できるアンプを使い、自分の好きなパッシブ・スピーカーを使って音を鳴らすというのが常識だったりもします。

 個人的に私はDTMがメインなので、ずっとアクティブ・スピーカーを使っているわけですが、昔オーディオをやっていた人なら、「最近あまり使ってないけど、昔買った立派なスピーカーがあるよ」という人も少なくないはず。それらはみんなパッシブ・スピーカーですね。

 さて、今回紹介するSound Blaser X7は、そのパッシブ・スピーカーを駆動させることを目的とした機材なのです。そういう意味で言えば、まさにアンプそのものというわけです。定格出力で35W+35Wですから、一般的なAVアンプ(100W+100W)などと比較すると、小規模なアンプとも言えます。

 しかし、6畳とか8畳ぐらいの普通の部屋で20W+20Wくらいの音を出したら、隣から「うるさい!」と怒鳴り込まれるレベルです。そのくらいの余裕があるアンプです。しかもAVアンプなどと比較するとかなりコンパクト。

SoundBlasterX7 SoundBlasterX7

 この形状は好き嫌いが分かれるとは思いますが、入出力が豊富でとにかく便利に使えるというのが特徴です。そう、Sound Blasterと言えば、PCと接続するのが前提のように思えますが、これはPCなしでも普通に使えるアンプなのです。

 たとえば、iPhoneとかウォークマンの出力をアナログで接続すれば、それを大音量・高音質でパッシブ・スピーカーで鳴らすことができるわけです。実際にウチにあるBOSEのスピーカー『101MM』に接続して音を鳴らしてみました。聴いた感想は、クセのない素直な音で気持ちいい感じでした。

 また、現代のアンプというからには、そんな従来通りの接続だけではないんです。まずはBluetooth対応により、ワイヤレスでiPhoneやiPodでもウォークマンでも接続して鳴らすことが可能です。もちろん、USBホスト機能もあるので、有線接続すれば、音質を劣化させることなく、iOSデバイス、さらにはAndroidデバイスの音をデジタルのまま取り出して鳴らすことも可能です。

SoundBlasterX7
↑iPhone 6sからBluetoothオーディオデバイスの接続先としてSound Blaster X7を選択した画面。
SoundBlasterX7

 たとえば、iPhoneと接続する場合もiPhone付属のLightning-USBの充電ケーブルで接続するだけでオーケー。パッケージを見てもあまり大きくアピールされていないけれど、“Made for iPod、iPhone、iPad”ロゴを取得した製品というのも安心感があります。同様にAndroidでもOTGケーブルなどを使用することなく、普通のマイクロUSBケーブルでの接続が可能です。

 このようなデバイスと接続した場合、音楽の再生ができるのはもちろんなのですが、iPhoneやAndroidなどから、サウンドに関するさまざまな設定ができるのはSound Blasterならでは。

SoundBlasterX7
↑アプリを使うことでSound Blaser X7を自由自在にコントロール可能。
SoundBlasterX7
↑音質の設定などを細かく行なえる。

 サラウンドの設定やイコライザーの設定、クリスタライザーと呼ばれる最近のSound Blasterが誇る高音質化技術も搭載されています。こうした設定は無料配布されているアプリで操作できるようになっており、ケーブルで直接接続した場合はもちろん、Bluetooth接続時も利用できるようになっています。

 このように、PCレスでいろいろと使えてしまうSound Blaster X7ですが、もちろんPCとの接続性は従来通りの強力な機能、性能のものとなっています。あらかじめドライバーなどをインストールしておく必要はありますが、初回起動時に、ヘッドホンやスピーカーがどのようなセッティングになっているのかを設定しておくと、あとはSound Blaster X7を自由自在にコントロールできるようになります。

SoundBlasterX7
↑初回起動時にスピーカーで使うかヘッドホンで使うかなどの設定を行なう。
SoundBlasterX7
↑スピーカーなら2chなのか5.1chなのかの設定を行なっておく。
SoundBlasterX7 SoundBlasterX7

 Sound Blasterとしての基本的な機能制御はもちろんのこと、シネマティックという映画再生などをする際のサラウンドデコーダーに関連するDolby Digitalの設定なども用意されています。

SoundBlasterX7

 さらに、各入力をどのようなバランスで鳴らすか決めるミキサー機能があるのも、従来からのSound Blasterと同様です。

 いろいろなDSP機能も搭載はされていますが、ハイレゾサウンドの再生時には、できるだけ何もしないようオーディオプロセッサーをバイパスし、本製品の高品質DACへ直接出力を行なう“ダイレクトモード”を搭載しているのもうれしいところですね。ちなみにSound Blaster X7をUSB-DACとしてとらえると24bit/192kHz対応のデバイスとなっています。

Sound Blaser X7

 もちろん、Sound Blasterですからマイク入力なども搭載しており、この入力音にノイズリダクション機能を適用できたり、、ロボットボイスなどに変えて遊べるCrystalVoiceといった機能も用意されていますよ。

 今回はWindowsで使いましたが、このSound Blaster X7はMac用のドライバーも用意されており、Macでも同じように使うことが可能です。Windowsで使う周辺機器の代表のひとつであったSound Blasterもずいぶん変わったものだと実感する次第です。

SoundBlasterX7

 最後にひとつ、マニアックな仕様を紹介しておきましょう。それは本体の底面にあるフタ。電池ボックスになっていて、電池駆動するのかな……と思ったら大間違い。

SoundBlasterX7

 ここを開けるとソケットに入ったオペアンプが見え、これが交換できるようになっているんですね。 見ると、新日本無線のNJM2114DとTexas InstrumentsのLME49710というオペアンプを各2個搭載しています。これを交換して、自分の好きな音にチューニングするといったことまでできるわけです。

 本当に多方面から音を楽しむことのできる、最新のサウンドデバイス、Sound Blaster X7。手元にパッシブ・スピーカーがあるという人は、ぜひこのSound Blaster X7で活用してみてはいかがでしょうか?

(2015年2月25日21時6分訂正:記事初出時、一部機能と仕様の記述に誤りがございました。お詫びして訂正します。)

■関連サイト
Sound Blaster X7製品ページ

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